11月25日号
観光高松の象徴的存在として、知名度の高い屋島山上にある屋島水族館が、来年中には姿を消すことになった。大きな痛手であるが国立公園内にあるという立地の制約によって、耐震化など施設の強化が不可能のため、存続が困難になったものである。
「老朽化によって同館の従業員も天井から落ちてくるコンクリ片によって危険にさらされており、このままでは到底継続はできない」と、経営側の日プラ敷山社長が閉鎖を決断したもの。
屋島山上の人気の中心的存在であり、日プラが得意の技術力を生かして整備してからは、子供やファミリー客を中心に入館者の増加は著しいものがあった。しかし、危険度が高い状態で防止の工事もできないまま放置しておくことはできない、として苦渋の決断がなされたものである。
最盛期には山上へ行く道路は長い車の行列が続き、イルカが水しぶきをあげてジャンプする勇壮な姿に、惜しみない拍手を送っていたが、その風景もみられなくなる。
衰退して集客力の落ちている屋島では、この水族館が救世主的存在だった。それがなくなれば超目玉を失うことになり、山上への集客力はかなり減少しそうだ。
早急に跡地に魅力ある代替施設を作る必要に迫れている。
高松市当局は大きな宿題を突きつけられた形になるが、即これに代わる名案、魅力ある施設ができるとは考えにくい。全国的な施設を研究して代替案を創出しなければならない。
折しもドライブウェイの無料化という懸案の解決も近くなった時だけに、水族館のクローズは朗報に水を浴びせる形となった。惜しいことで納得できない人も多いのでは。
観光屋島の復活は、大西市長にとって大きな命題。これをやり遂げることが市長の政治生命にもかかわってくる。
市の優秀な頭脳を集めてユニークな案を検討するとともに、先進地の成功例なども参考にするべきだ。
一方三豊市詫間町では、讃岐造船所跡地に新しい水族館建設の構想が浮上している。
最新技術を駆使し内外に数多く建設した大型海遊館の実績をベースに、ユニークな大型施設が実現しそうだ。
県下に水族館がゼロになることはないわけで、詫間町の建設によって空白が生じないよう望みたい。
今や海遊館ブームは異常なほど伸びており、有力観光地の虎の子的存在になりつつある。すべて日プラの技術陣によって成功しているものだ。
本社所在地のある香川県内に、そのビジネスモデルの代表格になるような、新鋭設備の海遊館を建設されることは、県民の大きな期待も寄せられている。
屋島水族館は改修が困難なため、発展的な意向のもとで新海遊館が生まれることは、いままでになく期待も夢も大きいものがある。
目次
- トップに聞く
NTT西日本香川支店 支店長 眞塚教夫氏 - 新屋島水族館は改修不能で来年中にクローズへ
- 平成27年3月期中間決算は減収減益 百十四銀行
- 画期的なネジ緩み止めコイルが高い評価 サンコー㈱
- さぬき米「おいでまい」を使った米粉製品が好評 香川県食糧事業協同組合
- 多度津工場で初しぼりの儀を挙行 西野金陵㈱
- 日仏自治体交流会議で産業・文化・都市開発の3つを共通課題に討論
- 観音寺信用金庫の中間決算は減収減益に
- 善通寺市役所構内にある偕行社かふぇが人気
- モデルハウス「EXCELLENTα」オープン 中庭住宅㈱
- 参加型展示会に500社が来場 藤田産業㈱
- 地球いきいきプロジェクトを実施 ㈱JTB中国四国
- 四国ビジネスアシストが設立20周年記念講演会
- 高松市南新町商店街にオリーブオイル専門店が誕生 OLiveHiLLs
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