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4月15日号

 「大正銀行がトモニホールディングスの傘下に」
 新年度最初の月曜 4月6日付け全国紙がスクープを報じた。
 急遽トモニホールディングス㈱(高松市亀井町7-1)では「本日の一部報道について」とリリースを配信、「経営統合の検討を行っていることは事実だが、現時点で決定している事実はない。開示すべき事実を決定すれば公表する」と発表、事態の収束にあたった。
 しかし統合計画の事実があると認めたことから、正式発表を待つことなくその日のネットやテレビニュース、翌日の朝刊でも大きく報道された。
 4月7日現在、両社からの正式発表はないものの、先行報道された内容は次の通り。
 来春までに、トモニHDが大正銀行の全株式を、トモニHDの株式と交換し経営統合する。大正銀行を持ち分法適用関連会社にしている三菱UFJは、トモニHDに数%を出資する予定。


 統合後トモニHDは、香川銀行および徳島銀行、大正銀行の3行の持株会社となるというもの。
 大正銀行(大阪市中央区 吉田雅昭社長)は1922年、関西住宅組合建築㈱として創業。銀行設立は1958年10月。
 資本金26億円で従業員352名。2014年9月末の預金4105億円、貸出金3514億円で、大阪府・兵庫県・京都府に26の支店・出張所を展開する、三菱UFJフィナンシャル・グループ系の第二地銀。三菱UFJ銀行、三信、損害保険ジャパン日本興亜、東洋プロパティ、三菱UFJ信託銀行、大同生命、三菱UFJファクターなどが大株主で、三菱UFJグループが約25%の株式を保有する。
 地銀再編の先駆けとなったトモニホールディングスは2010年、香川銀行と徳島銀行の経営統合で誕生した金融持ち株会社。2行あわせた規模は2014年9月末時点で、預金2兆6176億円、貸出金1兆8940億円。従業員2074名。
 店舗数は計167。大正銀行が地盤とする関西エリアでは、香川銀行が大阪市内に5店舗、徳島銀行は大阪府に6店舗、兵庫県に4店舗開設している。
 トモニHDは、関西圏で特に不動産融資に強みを持つ大正銀行を傘下に収め同エリアでの事業基盤を固めたい考え。
 今年1月掲載、本誌トップインタビューでトモニHD 遠山誠司社長(香川銀行会長)に話を聞いた際、全国的な地銀統合の話題についても触れたが、
 「経営統合は経営トップ同士の人間関係、そして銀行の心臓部ともいえる勘定系システムが同じであることは大事な要素」と統合のポイントを解説していた。
 その言葉の通り大正銀行は香川銀行、徳島銀行と同じ、日立製作所の提供する、勘定系など基幹システムの金融機関向け共同アウトソーシングサービス「NEXTBASE」に加盟(加盟行は全国に12行)。大正銀行は昨年6月にNEXTBASEの採用を決定、今年1月より新基幹系システムの稼働をスタートしている。
 「四国から広域の地銀グループ誕生へ」。商業圏、企業文化の違いはあるが、市場規模の大きい都市部への足掛かりを求めるトモニHDにとっては成長、存続するための大きなステップとなる意義ある決断といえよう。


目次

  • わが町のリーダーたち
    ㈱秋元酒店 代表取締役 秋元一成氏
  • トモニホールディングスが大正銀行を傘下に
  • 複合型介護施設「大興和の杜」が完成 クリニック池田
  • 2年連続ディーラー日本一受賞フェアを開催 マセラティ高松
  • 新コンセプトの「未来和風の家」が完成 ㈱明徳ホーム
  • 「香川おもてなしタクシー」に60社・550名の乗務員を認定
  • トラックス店の店舗・事務所を新築 ㈲向陽自販
  • 60期の経営指針発表会を盛大に開催 三宅産業㈱
  • 60台以上のキャンピングカーショーを開催 ㈱岡モータース
  • 小中学生が公共政策を提案するジュニア議会を初開催 高松青年会議所
  • 四国経済連合会が「景気動向調査」を発表
  • 来年開催の瀬戸芸は、食とアートの融合を目指し準備進む
  • 古紙回収の「エコ・ステ」を三木町に新設 丸八商工㈱
  • ザ・ココナツウエルネスクラブ高松が10年目を迎え更なる飛躍へ
  • 翻訳アプリで外国人観光客へのサービス向上図る 香川県個人タクシー協会
  • 香川の元気企業
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