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3月15日号

セブン-イレブンが四国上陸

 ㈱セブン-イレブン・ジャパン(井阪隆一社長)は、3月1日四国初出店となる香川8店舗、徳島6店舗の合計14店舗を同時オープンした。
 今年末に稼働する四国内2つの製造工場完成までは、徳島県内は兵庫県の工場から、香川県内は岡山県の工場の製造・物流の既存インフラを活用することで出店をサポート。
 工場の稼働後は、全体の効率を図りながら、まず2013年度に約140店舗を出店予定。その後、2019年2月末までに合計約570店舗の出店を目指すという。
 まずは香川・徳島両県での店舗網を固め、一定程度のドミナント効果をみた上で、愛媛県へは2014年度、徳島県へは2016年度を目途に出店を開始する。


 具体的には香川県の動きとして、3月中に約25店舗、2013年度中に約65店舗、2018年度までに累計約140店舗を出店を予定する。
 徳島県では3月中に約30店舗、2013年度中に約75店舗、2018年度までに累計約150店舗の出店を計画する。
 愛媛県では2014年度中に約30店舗、2018年度中に累計約190店舗を出店計画する。高知県は2016年度中約50店舗、2018年度までに累計約90店舗の出店を計画する。(セブン社の年度は3月~翌年2月まで)
香川県内の店舗へ配送される商品の製造工場の一覧は、
▽米飯/サンヨーフーズ笠岡工場
▽調理パン・惣菜・軽食/ロイヤルデリカ岡山工場(岡山市)
▽調理麺・カップ麺/ミツワデイリー岡山工場(岡山県浅口市)
▽デザート/デリカウイングデザート工場(広島県廿日市市)
▽焼きたてパン/エフベーカリー兵庫工場(兵庫県小野市)
▽12月稼働を予定する四国内工場
 米飯、調理麺、カップ麺、製造工場(運営会社/わらべや関西㈱)坂出市、調理パン・惣菜・軽食、デザート製造工場(運営会社/プライムデリカ㈱)愛媛県新居浜市
 ㈱セブン-イレブン・ジャパンは、資本金172億円、チェーン全体の売上高3兆2805億1200万円、営業総収入5761億8600万円、営業利益1831億6000万円、営業利益31.8%。
 店舗の概要は、平均売場面積約126㎡、全店平均日販66万9000円、商品アイテム数約2800アイテム、商品構成ファスト・フード26%、日配食品12.3%、加工食品26.6%、非食品35.1%。
 都道府県別店舗数2月28日現在(ベスト10)東京都1984店、神奈川県1067店、埼玉県972店、北海道881店、千葉県860店、愛知県766店、福岡県751店、大阪府732店、茨城県577店、静岡県562店。
(中国地方)広島県451店、山口県257店、岡山県243店、島根県10店(鳥取県は未出店)。

四国出店を記念した商品を発売
 3月1日より香川・徳島両県の郷土メニューや地域の優良食材を取り入れた弁当など、全8アイテムを販売開始した。
▽「香川・徳島の幸!うまいもの弁当」(580円)は、香川県産しらすのふりかけ、小豆島しょうゆで漬けた紅鮭炭火焼き、香川県産牛の肉巻、辛子味噌おでんに、徳島県の阿波尾鶏の炭火焼き、鳴門金時の芋ようかん、徳島県産レンコンのかきあげなどを幕の内スタイルの弁当にした。※魚の炭火焼成は初導入
▽「醤油まぶしおむすび」(115円)は、伊吹島近海で水揚げされたちりめんを使用し、小豆島産の濃厚で旨味のある醤油をご飯に混ぜ込んだ。
▽なると金時のスイートポテト」(180円)徳島県の特産品「なると金時」を使用
▽「さぬきの味!あったかうどん」(250円)電子レンジで温めるだけ、香川県産小麦粉使用
▽「豚骨醤油の徳島ラーメン」(450円)※共に専用工場で製麺
▽「なると金時のおいも&おいもホイップ」(130円)
▽「すだちを味わう阿波尾鶏の蒸し鶏サラダ」(398円)
※以上、香川・徳島限定(一部関西方面販売)
▽「骨付鶏モモ焼き(国産若鶏使用)」(598円)※香川限定
◇  ◇  ◇  ◇  ◇
 2月28日、シンボルタワー内で行われた記者会見には四国4県はもとより、中央の専門誌などの記者約50名が出席。セブン社側からは副社長他、四国担当の重役が出席した。
 以下《記者会見一問一答》

▽高齢化へのセブン社の対応は
古屋副社長 我々はこの十数年にわたり、世の中の変化に対して、様々なマーチャンダイジングやサービスを見直してきた。ひとつは商品、ひとり暮らしや働く女性の増加に向け、ディリーのお弁当類から専用工場で作るセブンプレミアムまでを作った。無添加で全ての人に優しい食べ物を提供する。和惣菜もファストフィッシュをラインアップ。日用雑貨も朝から夜まで必要な基本商品を各店約八百アイテム、毎年見直し続けてきた。
 すべてのお客様に満足してもらえる品添えを考え、今のフォーマットが出来上がっている。
 二つ目は今後、どうしても店舗を出せない所で、配送サービスやセブンミールサービスを提供する。今年12月に四国工場が出来た時点で全店導入する計画だ。
 我々の品揃えは毎週70~100アイテムくらいは入れ替えをしている。今後とも香川県の特産品の食材はどんどん使い商品化し、他のエリアでも販売する。

▽出店エリアの考え方は
開発担当 商品の配送と製造の問題から未出店の地域がある。四国については2010年くらいから入っており、マーケットリサーチをしてきた。2011年夏からセブン銀行と共に、四国の各銀行を廻らせていただき、セブン銀行との提携交渉と合わせて、セブン-イレブンの出店に向けた情報収集を行っていた。
古屋副社長 出したい気持ちは十数年前からあった。数年前にまだ私が開発部長時代に、個人的にシュミレーションを行ったこともあるが、当時は物流費が高く、おにぎり一つが原価計算では400円になってしまった。役員会でも提案したこともあったが、これまで実現できなかったのが実情である。

▽四国市場をどう見ているのか
古屋副社長 厳しいとは少しも思っていない。むしろチャンスと思っている。コンビニ業界は過去の成功体験にとらわれ、生活様式、ライフスタイルの変化に対応しきれていない時期があった。四国への出店については、2年前からリサーチする中で、まだ良い立地が多く残っており、良い店を作れば間違いなく売れるという報告が上がっていた。
 より利用し易い場所に店を作って、我々の専用工場などのインフラを使い、最高の商品を提供して、加盟店の仲間がそこで最大のパフォーマンスを出していただければ、むしろ他の地域よりも四国は受け入れていただける素地は沢山あると思っている。
 具体的には我々は2年前に鹿児島県に出店した。その時に、170万都市圏でコンビニが五百軒弱あった。最後発で出店し、三千人に一軒ある中でなぜ出てくるのかと聞かれました。結果的にそれから二年経ち、106軒出店しなおかつ弁当やおにぎりは九州全店の平均を上回る売上を示している。四国においても愛される店作りが充分出来ると考える。
 お客様相談室への四国への出店要請の声は以前からかなり届いていた。

▽実際に開発担当が地主や小売り店のオーナーを訪問した。香川なら岡山のテレビで、徳島なら関西のテレビでCMをご覧になっており、すでにセブン-イレブンとしての知名度はずっと高い状況であった。そこではやっと来てくれたんだねという温かい受入をしてもらえることが実際だ。他店との賃料交渉での賃料の高騰は少なく、非常に好意的に受け入れて下さっている。

▽ドミナント戦略は過去40年の出店戦略。現在、全国の我々の出店シェアは29%、中には一部の県では半分近くのシェアがあるところもある。これまでの40年の検証結果からそのエリアのシェアが30%を超えたあたりから一気に一店舗あたりの売上が上がることがわかっている。物流も効率的になり、物流費が安くなると価格に転嫁出来る。店舗の利益も確保出来る。効率と安心感、利便性の向上が目的。

▽物流センターは現在は高松市内に仮設で設置しており、今後、四国内の工場が正式に稼働した時点で坂出周辺にセンターを設立し物流の効率化を図る意向を持つ。
 3月1日は「セブン-イレブン屋島店」「同丸亀町店」にてテープカットが行われた。その後、待ちかねた利用客が続々と店内に入り、お目当ての品を買い求めたり、電子マネー「nanaco」に入会したりと四国初登場のセブン-イレブンを体験していた。丸亀町店では店舗オーナーの四電ビジネス真鍋民雄社長、三井物産岡村和樹四国支店長とセブン-イレブン古屋副社長が出席した。
 同友会においても、会員の皆様と力を合わせて気持ちのこもった会にしていきたい」と抱負を語っていた。


目次

  • 四国インタビュー
    大協建工(株) 代表取締役社長 板坂直樹氏
  • 四国流通戦争 セブン-イレブンが四国初上陸
  • 政界レポート 組織力の三宅氏か?個人の植松氏か?
  • 台北線の就航前に国際線ターミナルエリアを増築 高松空港
  • 「うどん県」パッケージの土産うどんを新発売 (株)藤井製麺
  • 超激戦区に出店したJR池袋駅店が好調なスタート 菓子処かねすえ
  • 情熱経済人交流会パッションリーダーズ高松ブランチが活動を本格化
  • 屋島MiDoRiプロジェクトがオリジナル土産16品を開発
  • 青果仲卸の老舗㈱セトウチが楽天市場に出店し人気
  • ビール業界の前哨戦、ビアガーデンの陣取り合戦
  • 介護・住・医・食が揃う高齢者複合施設 社会福祉法人瑞祥会
  • 坂出塩まつり(坂出JC主催)が、ふるさとイベント大賞で奨励賞
  • 人気フラワーショップがインテリア&ギフトMoon the moonをオープン
  • 県がシンガポールのバイヤーを招聘し商談会開催
  • アイランドリーグplus、今シーズンの開幕は4月6日
  • 創造都市高松として目指すべき方向性を議論 高松市
  • 民間学童保育教室「アフタースクール香川」が移転
  • Photo Topics
    引田ひなまつり
    うたづの町家とおひなさん
    セブン-イレブン
    中銀証券(株)高松支店
  • グルメレポート
    長江SORAE

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