2月25日号
コメ由来の成分「ライスパワーエキス」を配合した高機能基礎化粧品の製造販売で知られる老舗酒造メーカー、勇心酒造㈱(綾歌郡綾川町小野2088-1 徳山 孝社長)は、3月上旬に新酒初しぼりの生酒を発売する。
安政元年創業の歴史ある蔵元だが、近年はライスパワーエキスを使用した商品開発が伸び、総売上に占める酒造事業の比率は1%にも満たない状況となっている。
蔵元として再び酒販売に注力、酒造りの伝統技法とライスパワー開発で得た科学的ノウハウを融合し、10年ほど前から新しい日本酒の開発を進めてきた。
勇心の清酒シリーズは、口当たりのなめらかな「勇心 純米吟醸9号」、酸味が味を引きしめる「勇心 純米吟醸14号」、キレの良い味わいの「勇心 吟醸」、口当たりの柔らかい「勇心 純米大吟醸」があり、このたび純米大吟醸、吟醸9号、純米吟醸14号、吟醸それぞれに「しぼりたて生酒」を設定し発売する。
やや辛口に仕上げており、コクはあるが口当たりは滑らか、食事とともに楽しむ「食中酒」として提案。
米は全て財田町の契約農家で栽培された減農薬山田錦、水は綾川の伏流水を使用している。
「近年はライスパワーがメインとなり日本酒から離れた事業をしているように思われるが、事業の基盤はあくまでも酒づくり。そこで培った醸造発酵の技術が弊社を支えている。
ライスパワーエキスの開発過程で培った微生物の扱い方、感覚、知識、経験を清酒づくりに利用して生まれた清酒。勇心の清酒はそれぞれ個性があり、食材やシーンに合わせて楽しんで欲しい」(徳山社長)
酒販売部の徳山敬明氏は、
「醸造部門のスタッフは総勢8名だが、当社の酒づくりの規模からすると多い。麹菌や酵母を使う酒づくりは、ライスパワー開発のための人材育成という目的もある。
今あるお酒をしっかり販売して消費者ニーズに耳を傾け、自分たちのやってみたい酒づくりとマッチングさせ、徐々に醸造量を拡大していきたい。
女性からも飲みやすいという声が届いている」と話し、コンセプトに合致した酒の完成に手応えを感じ取った様子。
今年の製造量は、宇多津町産古代米を使用した新感覚のアルコール飲料「リセノワール」と清酒を合わせ約50石。四合瓶換算で約1万2500本に相当する。
清酒は全て四合瓶で価格(税込)は純米大吟醸が4200円、純米吟醸が2100円、吟醸は1575円。今秋からは一升瓶サイズも投入していく。
県内の酒販店で販売する。
しぼりたては3月2日・3日に、旧本社のある宇多津町古街周辺で開催されるひな祭りイベント「うたづの町家とおひなさん」で試飲披露し、発売を開始する。祭りでは試飲だけでなくギャラリーを出展、勇心酒造の文化的な情報発信を計画している。
ライスパワーエキスは「日本型バイオ」という独自技術で生み出される。この技術は、醸造発酵という東洋の哲学に、西洋の科学技術を取り入れるという発想。原料となる米に酵母、麹菌などの微生物を組み合わせ、多様な効果を持つエキスが生成されている。現在36種類のライスパワーエキスが開発され、11種類が実用化されている。
代表的なエキス「ライスパワー№11」は、2001年厚労省より新規効能・新規有効成分として皮膚水分保持能改善効果を認められ、薬事法制定以来、初めて医薬部外品として「改善効果」が承認された。
これらのエキスを配合した基礎化粧品や健康食品を自社ブランドや大手メーカーとのOEM契約により流通させている。
目次
- トップインタビュー
(一社)香川経済同友会 代表幹事 乾 篤之氏 - ライスパワーの勇心酒造(株)が新酒初しぼりを発売
- さぬきうどん「たも屋」がシンガポールへ進出
- ハイスキー食品工業が希少糖入りこんにゃくを開発
- 増収増益の決算と役員異動を発表 大倉工業(株)
- 介護記録入力支援システムを商品化 (株)穴吹カレッジサービス
- 独立型神殿「風心山」が誕生 ザ・チェルシー
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