高松駅界隈に新しいビジネスホテルの建設が噂されるなど、戦国時代さながらの激戦が続く高松市内のホテル業界。
　敢えてその激戦地を避け、これまで無風状態に近かった東かがわ市において新ホテルの建設が着工した。
　進出するのは、九州を中心に約70館（開業予定を含む）のビジネスホテル「ＨＯＴＥＬ ＡＺ」を展開する㈱アメイズ（大分県大分市）。建設が進むのは東かがわ市役所に至近の市内中心部で、11号線沿いの「ファッションセンターしまむら」跡地。
　アメイズ総務部によると「オープン時期は８月を目指し、部屋数は133室を予定している」とし、「現段階において、香川県で多店舗化することは計画には入っていない」という。

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　同社はビジネス特化型のホテルを展開。穴見保雄社長は、ファミリーレストランチェーン「ジョイフル」を創業し育て上げたのち、アメイズの前身「亀の井ホテル」の経営権を譲り受け、以降、ジョイフルを離れて郊外型ロードサイドホテルの先駆的事業者として急成長を遂げた。2014年11月期の売上高は106億7700万円。
　地元の大分県をはじめ、九州地区で約60館を手掛け、本州では石川県や山口県、四国では愛媛県にも進出を果たしている。多くのホテルで壁面にレインボーを描いた特徴的な外観を採用し、価格も朝食付きでシングル4800円という低価格をウリにしている。
　新ホテルの名称は「ホテルＡＺ東かがわ店（仮称）」。大和ハウス工業㈱の設計施工により、工事が進められている状況だ。
　なお東かがわ市では、シティホテルとして親しまれてきた三本松ロイヤルホテルが、温浴施設の運営･再生などを手掛ける㈱創裕（高松市　川北　哲社長）の手腕に委ねられ、昨年12月に新体制で再スタートを切ったばかり。
　東かがわ市は繊維を中心とした地場産業も盛んで、国内はもとより、アジアなどからの出張によるビジネスユースも比較的堅調ではあるが、新たに100室を超えるキャパのホテルが稼働することで争奪戦は必至の状況と言える。
　ただ高松市内では、瀬戸芸や大型のコンベンションなどの際には客室不足の傾向は年々顕著になっており、その受け皿としての利用価値が大いに高まることは想像に難くない。

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