2月25日号
価値あるM&Aの創出に取り組む㈱ストライク(東京都千代田区六番町3 荒井邦彦社長)は、開設し3年半を迎えた高松営業所(吉本和巨所長)を移転する。
現在、営業拠点を高松古新町10-6 荒木ビル3階に置くが、3月1日より紺屋町九蝟六 高松大同生命ビル5階へ拡張移転するもの。営業所スタッフを増員し四国エリアでのM&A提案を加速する。
ストライクは、公認会計士・税理士である荒井社長が監査法人勤務を経て、1997年7月に設立。1999年より事業を本格展開し、本社のほか札幌、仙台、名古屋、大阪、高松、福岡に拠点ネットワークを持ち、全国の企業と企業の橋渡しを重ねている。M&A仲介業務において、これまでに全国で約一千社と関わった実績がある。
M&Aと聞いて、派手に大金が飛び交う、身売りや乗っ取り、経営難で誰かに助けてもらったというようなイメージが未だに多いのではないだろうか。もちろんそういったM&Aもごく一部あるが、ほとんどのケースは人知れずスマートにM&Aが成立しているのが実情だ。
先ごろ荒井社長が来県、ストライクの強み、M&A市場の現況を聞いた。
▽M&Aに対する経営者の意識変化は
時代とともに環境が変わってきており、変わらざるを得ないはず。
関西にある部品問屋で、このようなケースがあった。創業者(会長)から50歳代の子息に社長を承継し、3年間の売上高は現状維持だった。社長は前向きなM&Aで増収を目指す方針だったが、会長からストップがかかった。自分の会社の売上を伸ばせないのに、他社の事業を引き継いで上手くいくはずがないという理由。親子喧嘩になり、最終は社長が会長を説得し押し切った。
普通の経営ができれば売上が伸びていた、会長が経営していたころと時代背景が違う。いまはマーケットが小さくなっているので、普通に経営して減収が当たり前の時代になっている。その中で売上を維持するだけでも素晴らしいことだが、会長は時代ギャップになり現実を認めなかった。
これだけ経営環境が変わっているのだから、成長戦略を考える上でM&Aは外せないということ。特に製造業では、設備投資、研究開発が投資の材料だったが、最近はそれにM&Aを上手く加えて成長戦略を目指す発想が主流だ。
▽どのようなソリューションが多いか
大きく分類すると、後継者難など事業承継による譲渡が6割、事業の選択と集中のなかで企業価値向上のため譲渡するというケース、企業再生のための譲渡がそれぞれ2割。
最近多いのは、何の準備もしないまま社長が急逝し、夫人が株を相続して代表権を持ち連帯保証もさせられて、困った挙げ句に譲渡するというパターン。しかしいざ譲渡しようと考えれば、保身に走る経営幹部が猛反対し話が進まないことも多い。弊社ではセミナーなどを通じて、実例を紹介し事業承継全般とM&Aについて情報を提供している。
▽ストライクの特色、強みは
創業以来、インターネットを使ったマッチングを導入している。
M&Aを考える場合、大手企業ならば相手探しに困らないが、中小企業にとっては相手先を探すことが困難。最終的には企業を売るか買うということだから、候補の相手が見つからないと何も始まらない。その部分を「M&A市場 SMART」としてWeb上で運営している。実際に運営して分かったことだが、我々では気が付かないようなニーズも大量に集まるため、結果として想像しなかった意外なマッチングが生まれている。例えば北海道の会社が九州の会社を取得するなど、マッチングの可能性の拡大、広域化に繋がった。
Web上で公開している譲渡ニーズは40件ほどだが、公開していない案件はその10倍近くある。買収ニーズは3千件ほどある。
もうひとつの特長は、公認会計士の割合が高い点。全体で約40名のスタッフがおり、8名が会計士だ。また全国約100の金融機関のほか、会計事務所、4ヶ所の税理士協同組合(合わせて1万8千人が所属)などと提携している。
拠点移転を機に、四国エリアでしっかり結果を残していきたい。
吉本営業所長は「地元出身者としての強みを生かし、M&Aを通じて四国の企業を元気に、地域が活性化するようサポートしたい」と意気込みを語った。 TEL087-887-9847
目次
- 地宝創勢File〜サヌキの夜明け〜
㈱空撮技研 代表取締役 合田 豊氏 - M&A仲介の㈱ストライクが高松営業所を拡張移転
- 旧塩江小跡地を活用し、「職人育成塾」を今秋開校へ
- ワーク・ライフ・バランス推進企業等の受賞企業を表彰
- 瀬戸芸ラベルの「アサヒスーパードライ」を発売 アサヒビール㈱
- 遍路向けキャンピングカーを発売 ㈱岡モータース
- 本物の寛永通宝をセットした「金運のあんもち雑煮」を発売 藤田㈱
- “食”を通じて地域の魅力を発信 ㈱四国食べる通信
- 学校外教育を支援する財団が誕生 (一財)砂原児童基金
- 年齢に関係なく働ける雇用制度をマニュアル化 香川県鉄工事業協同組合
- 店舗兼本社事務所を新築移転 ㈱藤井製麺
- 27年度は県下で唯一、㈲四国造園の森係長が樹木医に認定
- 華道家の假屋崎さんがトークショー ㈱エレナ高松葬儀社
- 香川の元気ショップ
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