冠婚葬祭業最大手の㈱ベルモニー（高松市勅使町196-1　武智康行社長）は、高松市西宝町の結婚式場「マリベールクラシック」を全面建て替えし、「ＡＮＯＴＨＥＲ ＳＴＹＬＥ」として来秋オープンすることになった。
　マリベールは冠婚事業の一号店として、平安閣高松（当時）の名称で昭和52年に誕生。内外から同社の象徴として位置づけられ、多くのカップルの晴れの舞台を演出してきたが、来年迎える40周年に合わせ、次世代型ブライダル施設として装いも新たに再スタートを切る。
　外観は水平方向が強調された、モダンで端正なたたずまいになる計画。海に近いことや峰山の中腹という恵まれたロケーションを生かし、崖に突き出したオープンデッキと石積みの壁を特徴としながら、北側はすべてガラス設計によりスタイリッシュで上質な環境一体型の施設となる予定だ。

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　「アメリカ西海岸のワンランク上の邸宅がモチーフ」（冠婚事業部 重田祐一企画担当係長）といい、「緑と海の風景や地形の恩恵など、ここでしか味わえない空気と風景と時間をご提供したい」と抱負。鉄骨造り３階建てで、延べ床面積は約3000㎡。館内にはチャペルやテラス付の披露宴会場を二室設ける。
　設計㈱乃村工藝社、施工㈱熊谷組。
　またブライダル需要だけでなく、レストランを設けることで平日の集客も高める。家族の祝い事をはじめ、一般向けにセミナーやワークショップの会場としても利用を呼びかけていく方針で、年間を通して来館できる施設を目指す。
　すでに解体工事に入っており、開設準備室は同社の衣装店「ブライリア」（高松市木太町5053-7）内に設け、最新情報の発信や予約の受付を行っている。
　同社はウェルズベルモニーグループとして香川・徳島で結婚式場６施設、葬祭会館35施設を運営。このほか衣装店や墓石･仏壇展示場も展開する業界のパイオニアとして不動の存在感を築き上げている。
　今回建て替えするマリベールは、まだ県下に専門結婚式場が存在しない時代に、冠婚事業の一号店として開業。山の中腹という恵まれた立地と、最新の設備を備えた演出力に富んだ式場、ホスピタリティの高い接客によって常に業界の先駆的役割を果たしてきた。
　香川のブライダル業界における時代の象徴は、創業からの思いを連綿と引き継ぎながら、来秋の開業に照準を合わせる。


　また同社では、調理センター「ウェルズキッチン」を11月中に完成させ、年明けからの本格稼働を目指す。
　場所は高松市御厩町1391-1。現在高松市元山町で稼働中のセンターを全面移転し、規模をほぼ倍増して製造にあたる。冠婚部門のスキルの高い料理人を有効活用することで、葬祭部門においても食に対する付加価値をより高めていく。
　設計㈲ヱノキ建築事務所、施工㈱大京穴吹建設。
　当面は葬祭用仕出し料理の製造を中心に、冠婚部門における食材の一次加工などを受け持つ。将来的には洋菓子部門を立ち上げて、引き出物や香典返しに使用できるクッキーなどを製造するほか、中元･歳暮などギフト向け商品、さらにはおせちの製造なども計画しているという。

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