広島県と岡山県でスーパーマーケットを展開する㈱エブリイ（広島県福山市　岡崎浩樹社長）が10月４日、高松市に四国初の店舗「鮮Ｄｏ！エブリイ高松レインボー店」をオープンした。
　これで広島26、岡山10に続く、直営37店舗目。独自のノウハウ、地域の特性に応じた地元産の商品、飲食店や専門店向けの業務用商品も豊富に取り揃えるなどして消費者を囲い込み、初年度は約20億円の売上を目指す方針としている。
　所在地は、高松市多肥上町1319。レインボーロード沿い。県立桜井高校正門前の道を挟んだ斜め向かい。人口の高い増加率、単身・二人世帯が半数以上を占めるとされる立地から、四国第一号店をこの場所に選んだ。
　店舗は平屋建て。敷地面積は約6600㎡。広々とした駐車場には179台置ける。駐輪場も完備。従業員は多めの約100人を配置し、基本すべて店内で行うとしている調理や食材加工などにスピーディに対応できるようにした。

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　同店は、「超鮮度」、「専門店化」、「独自固有化」の３つが基本コンセプト。売り場の「青果」「鮮魚」「精肉」コーナーでは、産地から24時間以内に店頭に届く鮮度抜群の食材も提供する。
　鮮魚コーナーの魚は、東かがわ市の引田漁港で、その日の早朝水揚げされたものを一艘買い取りし、独自の物流で店に直送。朝採れたての地元鮮魚が開店時間と同時に店頭に並ぶ。
　それら魚は一日のなかで３回変化。朝は丸で、昼は刺身や切り身に、夕方は寿司のネタなどに姿を変える。丸の魚は無料で開きや三枚おろしにもしてくれる。
　一方、精肉コーナーでは岡山県の提携農場から、その日の朝さばいたばかりの新鮮な鶏肉（吉備高原どり）を、ほぼ毎日店に直送し、午後には売り場に並べる。
　また、牛肉の最高部位や希少部位のブロックをショーケースに展示。量や厚さを伝えれば、その場でオーダーカットしてくれる。
　このほか、専門店には「寿司」「惣菜」「ベーカリー」「スイーツ」コーナーを設置。
　惣菜コーナーでは、エブリイ各店で一日100枚以上を売り上げるという大人気の「広島風のお好み焼き」を、買い物客らの目の前の鉄板で豪快に焼いて販売する。
　ベーカリーコーナーでは、焼きたてパンをすべて100円で提供。エブリイでも６箇所目となるスイーツコーナーでは、旬の果実を載せた、店内手作りのタルトやチーズケーキなどを振る舞う。

買い物客に配慮した工夫も

　これら各コーナーの調理場（バックヤード）の様子は、すべて買い物客から見えるガラス張り。小窓が開いていて、調理スタッフに肉や魚のさばき方や調理方法などが気軽に相談できるようにしている。
　さらに４台のレジスターは、少しでも混雑を解消させるため、「セミセルフ式」を導入。店員がバーコードを通した後は、自動販売機の要領で、自分で機械に金を投じて精算する。
　またレジ机と、精算後の商品を買い物袋に詰め替える作業台の高さは、ショッピングカートの荷台部より低い設計に。カートを机に向かって押し込めば荷台部が机の上にくる。会計の際、カートから一回一回買い物カゴを持ち上げずに済むよう工夫している。
　同店の梶原真司店長は、「どこよりも鮮度の高い商品を提供していきます。必ずファンになっていただけると思いますのでぜひ一度、ご来店願えれば」と、呼び掛けている。
　同社によると、数近年内には県内で７～８店舗を出店する計画があるようだ。
　10月４日朝、９時の開店を今かと待ちわびる買い物客らがズラリ。定刻と同時にドッと詰めかけ、野菜から肉、魚までが次々と買い物カゴに放り込まれた。
　カゴにぎっしり野菜と魚を詰め込んでいた64歳の主婦は、「店内の広さも丁度良いし、商品も新鮮で安い。これは流行ると思う」と評価。一方、55歳の主婦も、「いろんなスーパーに行くけど、この店の肉の色は全然違う。新鮮さが見ただけで分かる」と感心する。
　また30代の主婦は、「子どもがまだ小さいので新鮮な肉や魚を食べさせたくて。家からも近いのでこれからお世話になるかも」と、うれしそうに話していた。
　初日から幅広い世代の主婦らを虜にするエブリイ。今後の動きに注目したい。
　営業時間は９時～21時。

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