㈱フソウ（東京都中央区　上床隆明社長）は、創業70周年を期に建設を進めていた「フソウテクノセンター」が完成。11月29日、完成見学会ならびに創業七十周年記念感謝の会を盛大に開催した。
　ＪＲホテルクレメント高松を会場とする祝賀会には350名を超える来賓、取引先関係者、同社社員らが出席。同社の創業70周年の節目を祝うとともに、テクノセンター完成を期に同社の一層の発展を祈念した。
　挨拶に立った上床社長は、「戦後復興の昭和21年に、香川・丸亀で産声を上げ、70年にわたり愚直に水一筋に歩んできた。皆様方のご支援の賜物と、感謝を申し上げたい。
　当社は〝水をつくる、水をいかす、水を考える。〟の基本理念と、〝水と共に生きる〟の企業理念の下、これからも水と共に、そして故郷香川と共に、社業に邁進していきたい」と力強く抱負を述べた。

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　来賓挨拶では、浜田恵造知事、大西秀人高松市長、曽小川久貴（公社）日本下水道協会理事長、安藤　茂（公財）水道技術研究センター専務理事が登壇。綜合水処理企業として全国の水インフラの整備に貢献してきた同社の歴史に敬意を表すとともに、テクノセンターを通じた地域貢献と、技術開発による社会貢献に、期待の声を寄せた。
　乾杯の発声は竹﨑克彦高松商工会議所会頭が、県内市町の長とともに担い、祝宴は幕を上げた。

技術開発振興と青年育成を目的に二つの財団を設立

　㈱フソウでは創業70周年を記念して、（一財）フソウ技術開発振興基金を３月に設立。水事業や環境・エネルギー事業の技術開発を行う個人・団体・法人に対して助成を行い、その活動を応援し、功績を称えることを目的としている。
　感謝の会に先立つ記念式典では、初年度の授与式も合わせて行われた。全国の大学や高等専門学校から応募が寄せられた中から十者を選定。県内からは香川大学農学部の一見和彦准教授、香川高等専門学校建設環境工学科の多川　正准教授が選ばれた。
　また健全なる青年の育成を図ることを目的に（一財）フソウ育英会を設立し、11月１日より募集を開始。奨学資金の給付を行い、向学心に燃える学生を支援していく。

テクノセンターで地域に貢献

　同社は昭和21年に、創業者である谷　欣一氏が丸亀市で創業。塩田に海水を引き込む、配水管工事で水処理事業に進出した。その後、日本各地の上下水道整備の拡大に伴い、昭和50年に本社を東京へ移転した。
　「フソウを育んでくれた香川に貢献するとともに、技術開発を通じて水の循環型社会を実現したい」との上床社長の想いから、整備されたのがフソウテクノセンターだ。
　所在地は高松市郷東町792-8。概要は、敷地面積約4060坪、地上三階建ての社屋（延床1600坪）を建設した。
　近隣の同社鋼管工場、水処理研究所とともにフソウグループの中核を担うとともに、グループ各社とも連携し、エンジニアリングのプロフェッショナルを配置することで、技術と人材育成のベースセンターとして機能を担っていく。
　地域貢献として、災害時に地域住民が避難可能な「災害避難ビル」、水や食糧などの備蓄庫を備えた体育館は「指定避難所」として開放する。また社員食堂「ビストロ　フソウ」は社外にも開放し、地域住民の交流の場として利用を促していく。
　さらに敷地内には耐震性貯水槽も埋設し、ＢＣＰ（事業継続計画）対策と地域貢献の両立を図っている。
http://www.fuso-inc.co.jp/

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