5月25日号
トモニホールディングス㈱(高松市 遠山誠司社長)は平成29年3月期連結業績および中核企業3行の単体業績、役員人事を発表した。
連結業績は経常収益714億94百万円(前期比105億32百万円増)、経常費用551億67百万円(同72億76百万円増)、経常利益163億26百万円(同32億56百万円増)、当期純利益258億10百万円(同178億79百万円増)。大正銀行との経営統合に伴い資金運用収益が増加したほか、国債等債券売却益及び株式等売却益が増加し大幅増収。
主要勘定残高は、総資産3兆6206億円(前期末比5406億円増)、純資産2118億円(同280億円増)、預金等3兆2626億円(同5054億円増)、貸出金2兆5250億円(同5025億円増)、有価証券7864億円(同248億円減)、自己資本比率は九・二四%(▲〇・七五%)。
平成30年3月期連結業績は、経常利益110億円、当期純利益70億円を予想。
3行の単体業績は次の通り。
【香川銀行】経常収益290億24百万円(前期比8億90百万円増)、コア業務粗利益223億94百万円(同18百万円増)、コア業務純益77億77百万円(同1億12百万円増)、経常利益76億円(同7億75百万円増)、当期純利益48億80百万円(同11億37百万円増)。
【徳島銀行】経常収益261億84百万円(前期比6億11百万円増)、コア業務粗利益199億56百万円(同10億2百万円減)、コア業務純益63億79百万円(同9億41百万円減)、経常利益61億91百万円(同8億12百万円増)、当期純利益44億54百万円(同7億43百万円増)。
【大正銀行】経常収益91億69百万円(前期比3億74百万円減)、コア業務粗利益75億69百万円(同1億20百万円減)、コア業務純益11億24百万円(同1億31百万円増)、経常利益10億96百万円(同28百万円増)、当期純利益6億53百万円(同1億83百万円増)。
トモニホールディングス㈱(6月28日付け)▼は退任。
▽代表取締役専務 中村 武
▽取締役 本田典孝
▽補欠取締役監査等委員 橋本正司
▼高橋邦明(取締役)
▼下村正治(取締役)
㈱徳島銀行(6月27日付け)
▽取締役 白薊敬三
▽取締役監査等委員 武市喜明(執行役員人事部長)
▼山川廣一(常務取締役)
▼高橋邦明(取締役)
▼品川晴旨(取締役監査等委員)
㈱香川銀行(6月27日付け)
▽取締役頭取 本田典孝(専務取締役(代表取締役))
▽常務取締役(代表取締役) 山田径男(常務取締役管理本部長)
▽常務取締役(代表取締役) 鎌田国久(常務取締役企画本部長)
▼下村正治(取締役頭取(代表取締役))
▽取締役 田村耕三(執行役員岡山支店長)
▽取締役 関 幹生(執行役員融資部長兼融資管理部長)
▽取締役監査等委員(社外) 橋本潤子(香川大学法学部教授)
▼岡 義博(取締役監査等委員(社外))
㈱大正銀行(6月27日付け)
▽取締役監査等委員(社外) 大石哲史(取締役(社外))
▼大石哲史(取締役(社外))
トモニホールディングスの代表取締役専務に就く中村氏は、昭和61年4月日本銀行入行。平成21年から2年間、高松支店長も務めた。平成27年からは文書局長、今年4月に退職。
香川銀行九代目の頭取に就く本田氏は、近畿大卒、昭和49年入行。平成14年取締役本店営業部長、平成16年常務取締役に就任。平成19年6月より専務取締役(代表取締役)として管理本部長、営業本部長、個人資産部長を歴任。営業実績を重ね遠山頭取、下村頭取体制を支えた。
トモニホールディングス発足の2年後、2012年6月に香川銀行頭取へ就任した下村正治氏は、在任5年間で経営基盤の安定化に尽力。一定の成果をあげたこの機に退き、新頭取へ引き継ぐ。
【 解 説 】
トモニホールディングスの好調な稼働によって、この時期を逸することなく上位の銀行へ追撃を開始する。
その一端として頭取を早々にチェンジして、本田典孝専務を登用した。
そのフォローを担当するために、中村 武氏を日本銀行から招き、トモニHDの代表取締役専務に任じた。
巧みなトップ人事であるが、意欲あふれる経営姿勢が問われる安定感のある銀行グループへの上昇が望まれそうな雲行となった。
地方銀行としての格付けを考えつつ営業力、信用力をつけており、香川・徳島・大正銀行の3行連合によるトモニホールディングスが、金融界の中でも屈指のパワフルな銀行に成長する可能性を存在要素として持つに至った。
トップ人材を強固にすることが早急に求められているが、日銀出身の中村氏が経営陣に加わることは、他行に遜色ない強い銀行になりそうな予感もする。
本田氏はあくまでも実戦型の人材で、特に営業畑の経験は豊富で、リーダーシップのとれる異能の人物。
中村氏は日銀にあって主なセクションを経験するとともに、大阪支店、高松支店長、業務局長、文書局長と歩いた。特に高松支店長時代には、香川県下をウォッチング。また各企業トップとも面識は多くあり、代表取締役専務としてまたとない最適の人選となった。
より方向性の高い補佐役としての任務を全うし、トモニHDの大いなる飛躍にかけがいのない存在感を示すことになろう。
新陣容の呼吸さえ合えば、四国、いや西日本エリアの中でも強固な存在感を築くことになるのではあるまいか。
あとは人材の育成、支店長人事の磨き方、行員のスキルアップなどを図り、金融界の激動に備えていかなければならない。
今回の人事はかつてないパワフルな形となり、大いなる進化、飛翔が期待されるものとなった。
目次
- トップに聞く
トモニホールディングス㈱ 代表取締役社長兼CEO ㈱香川銀行 代表取締役会長 遠山誠司氏 - TOP INTERVIEW
㈱㈱山倉建設 代表取締役社長 山倉康平氏 - 香川銀行の次期頭取に本田典孝専務が昇格
- 三宅産業㈱が高松支店・新ショールームをオープン
- ㈱ミロヴィーナスが㈱機能性食品開発研究所と顧問契約
- JICA四国支部 三友ビルに移転オープン
- 庵治の隠れ家サロン「月と舟」が高松国際ホテルに館内店
- 初のオリジナルブランド「941」発売 ㈱レガン
- B2の香川ファイブアローズ、今季は西地区5位で幕
- 来秋、高松で日本禁煙学会学術総会 禁煙の啓蒙や意識付けにも効果見出す
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