3月15日号
高齢者が健康に長生きできる街をつくろうと「地域包括ケア」を掲げ、丸亀町クリニック(高松市丸亀町1-1 高松丸亀町壱番街西館三階 豊永慎二院長)がこのほどオープンした。
同クリニックの診察科目には内科・循環器科・女性内科・放射線科・リハビリテーション科・健康診断・人間ドック・検診を設けている。
また、丸亀町商店街目指す定住人口の増加と、高齢化社会に対応する街づくりの実現のため「医・食・住」をキーワードに同じ建物に構える施設との「連携」を図っていくことが特長。
これまで接点のなかった病院・レストラン・予防医療の拠点・調剤薬局・保育園のコラボレーションを実現することができた。
壱番街西館4階には、気軽に健康診断が受けられる予防医療の拠点施設「セルフメディケーションプラザ Body Bank」が構えていることから、診断の結果を受けて、ジムでの改善指導やクリニックでの治療が受けられる。
同フロア4階のレストラン「菜園’sCafe」では、香川の食材を使用し、塩分や糖質を抑えた健康的な料理を提供。病院の利用者には、診察の待ち時間にドリンクをサービスしている。
また、街中で勤務する人を対象に、仕事と子育ての両立を効率化するための「壱番街ドーム保育園(壱番街東館3階)」、「壱番街ドーム薬局(西館2階)」との連携をしながら、周辺地域に居住・勤務する人々のライフスタイルの向上にも期待できる。
同商店街の地域包括ケアの仕組みづくりについての記者会見が2月27日、丸亀町クリニックにて開催。
会見にて古川浩造理事長(高松丸亀町商店街振興組合)は、
「当振興組合が推進する丸亀町CCRC(高齢者が健康な段階で入居し、終身で暮らすことができる生活共同体)の基礎構造が具現化できたことはたいへん喜ばしいこと。
これまで実現が難しかった業種のコラボレーションが確立できたことは丸亀町としても大きな一歩。私たちの取り組みが全国のモデルにしていきたい」
と、燃える胸中を述べた。
豊永慎二院長は、
「高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられることができるようサポートしていきたい。また、丸亀町周辺の企業に勤めている方の健康管理にも一助できれば幸い」
と、今後の方向性を語った。
近年では全国地方都市の人口減少・少子高齢化・生産年齢人口の都市部への流出が目立ってきており、商店街においても閉店が相次いでいる。
〝暮らしから賑わいを創出〟を掲げ、定住をもって快適な環境を提供し、再生を図る同商店街の取り組みが地方創生の起爆剤となることに期待を寄せたい。