2月5日号
1956年に創業。産業機器の下請け工場を経て、設計から製造、メンテナンスまで自社一貫生産体制を整える圧縮梱包機メーカーとして確固たる地盤を確立した㈱クロダ(高松市香南町西庄1789)。
紙、フィルム、繊維、金属など様々な素材向けに約250機種の圧縮梱包機をラインナップ。リサイクルの現場や製造工場、物流センターなどへ、ニーズに合わせカスタマイズした製品を納入し、ユーザーから高い信頼を得ている。
国内外で活躍する同社製品は、メイドインジャパンの高性能、耐久性、メンテナンスのし易さで支持を集める。また自社一貫体制による柔軟な対応が強み。
特殊機械の設計製作をしていた当時、県内の古紙回収業者から「印刷工場で発生する損紙を、コンパクトにして効率よく運搬したい」という相談を受けた。国内には小型の圧縮梱包機は存在せず、同社が初めて製品化した。そこで圧縮梱包機の将来性に注目した同社は1970年、専業メーカーへと舵を取る。以降、半自動化、完全無人化、PPバンド結束自動梱包機とラインナップを充実させ事業を拡大。
1991には現在地へ新本社工場を新築移転。設備投資を積極的に行い、盤石の生産体制を整えている。
創業65周年を迎える同社は先月、創業者の黒田史郎氏が取締役会長に退き、長女の廣重由美子さんが代表取締役社長に昇格した。ほか役員は廣重博司取締役専務、黒田浩司取締役常務、黒田久美子監査役という体制。
「依頼にNOは言わず、どうすればできるのかを粘り強く考えていく。これは、〝可能性に挑戦する〟という創業者の精神でもある。
当社が社会に提供しているのは〝小さく保管して、小さく運ぶ〟という価値。その価値を磨き、単なる機械メーカーではなく、仕事が社会貢献に繋がっていることを社員が誇りに思えるような会社を目指していく。
その先、圧縮梱包機を通じて、廃棄物の未来を明るく変えていく会社でありたい」(廣重社長)
様々な業界で廃棄物は排出されているが、まだまだ手作業に頼っている部分は多く、今後も多角的に圧縮梱包機導入の提案を強化。また、本社と東京、大阪の営業所、全国の協力会社でメンテナンスサポートネットワークを構築するが、より迅速な対応ができるようさらに協力会社を拡充していく考えだ。
TEL.087-879-8890