12月5日号
11月27日、地域事業構想サポートプロジェクト実行委員会(原 真志実行委員長)の主催する「香川ビジネス&パブリックコンペ2021」の最終審査会が開催された。会場は、香川大学幸町北キャンパスにあるオリーブスクエアの多目的ホール。
香川県の地域活性化を目的に、行政機関や民間企業の協力を得て実施したコンテスト。今年で9回目を数えた。
コンテストは、香川大学大学院地域マネジメント研究科の共催。
本年度は「世界が変わる、私が変える」と題してプランを募集した。
ビジネス部門38件、パブリック部門37件の応募があり、各部門からそれぞれ一次選考を通過した5案が最終審査に臨んだ。
感染症対策のため入場者を制限しての開催。審査会の模様はYouTubeでライブ配信した。
ハイレベルな審査会となった今回。参加者は与えられた15分の発表に、事業への想いを込めた。
事業目的の明確性、新規性、具体性、市場性などを基準に、厳正な審査の結果、ビジネス部門は㈱モーリス 毛利公一代表取締役の提案した「呼吸で見守る!誰もが安心安全な生活と職場を作るセンサ」、パプリック部門は河田祥司氏(高松市総合教育センター)の「当たり前が当たり前でないことに気付き 地域と人の魅力に磨きをかける『スクール・ツーリズム』の創出」をそれぞれグランプリに選んだ。
毛利氏は事故で重度障がい者となったが、「できないの壁を超える」を理念に掲げ2020年モーリスを設立。重度障がい者だけでなく、独居高齢者、睡眠時無呼吸症候群の患者の胴体に高感度呼吸センサを装着する見守りシステムを開発。体温計や血圧計のように、一家に一台普及させようという事業プラン。毛利氏は「世界に展開していけるものへと成長させていきたい」と喜びの声を上げた。
河田氏は、地域資源である学校を、新たな観光資源として捉え、学校を訪ねる観光客に〝こと体験〟、異文化への理解の場を提供、学校側はリアルな学び、価値の気付きを生むプランを発表した。「この香川から新しいスクール・ツーリズムを発信していきたい」と話した。
審査員特別賞にビジネス部門から「TEAM香川!空飛ぶUMAMI熟成オリーブハマチプロジェクト」(松崎聖矢氏)、パブリック部門から「障害者が在宅ワークできる町、あきらめないまちづくり」(合田朝輝氏)、三本松高のみんなの食堂プロジェクト「思いをつなぐ学食で地域を明るく元気に ─今も未来も─」に学生起業奨励賞。
ビジネス部門のアーチ㈱(藤川憲太郎氏)、トレーニングレース・ジャパン(浅野徳一氏)、高橋正彦氏、パブリック部門の合田朝輝氏、長谷ぶどう園(長谷真里氏)、NPO法人UKドッグセラピー協会(遠藤恭子氏)にはファイナリスト賞が贈られた。