3月5日号
神戸市(久元喜造市長)、高松市(大西秀人市長)、土庄町(岡野能之町長)、小豆島町(大江正彦町長)が2月15日にジャンボフェリーの新船『あおい』船内で『神戸市、高松市、土庄町及び小豆島町との連携・協力に関する協定』を締結した。
連携、協力事項は、
◯港がつなぐ人とモノの交流促進によるにぎわいの創出。
◯農畜水産物など地域資源を活かした産業の活性化。
◯防災等に関する相互連携による安全・安心のまちづくり。
◯その他、連携・協力が必要と見られる事項
2市2町は、これまでにも神戸みなとまつりで産品の販売やPRをおこない交流してきた。
2020年には神戸大学の井上欣三名誉教授を実行委員長に、医療関係団体、神戸市、小豆島町、高松市、国の出先機関などで実行委員会を構成し、災害時の被災者移送にジャンボフェリーを活用する実証実験をおこなった。当時より災害時のみならず多方面でも連携、協力できるのではと話し合いが進められてきたが、新型コロナウイルスの蔓延により一時中断を余儀なくされていた。
2025年の大阪万博を目前に、また同年開催予定の瀬戸内国際芸術祭において、相互の連携をより強固にし、イベントや観光HP、SNS、フェリーなどを活用したPR、神戸空港の国際化によるインバウンド向けの観光周遊の促進、アートをはじめとする文化芸術による交流促進を見据えている。それにともなった食の魅力を活性させるべく、イベントやフェリーを活用した農畜水産など特産品のPRを進めていく。先ずは2025年を見据えた動きとなる。
「香川県出身者も多い神戸市。昔から人流、物流は盛んだった。今回の協定締結に非常に意味を感じている。世界的に知られた瀬戸内国際芸術祭。神戸には六甲ミーツ・アートという取り組みがあり、コラボにも期待したい」。(久元神戸市長)
「2025年開幕の万博では2800万人のインバウンドを含めた人流が予想されており、瀬戸内国際芸術祭の開催も予定している。相乗効果で盛り上げていきたい。防災においては阪神淡路大震災の経験から学ぶことが多い。今回の気運は4年前から上がっていた。漕ぎつけられ、関係者各位に感謝したい」。(大西高松市長)
「土庄町と小豆島町、島は一つという政策を講じているなか、協定締結はありがたいこと。万博、瀬戸内国際芸術祭での交流に期待するとともに、震災の時にジャンボフェリーが活躍したと聞いており、小豆島という離島での災害対策にも期待したい」。(岡野土庄町長)
「2020年の実証実験以降、高松市で担当者会を開いて来たがコロナ禍で先送りだった。当時は職員として関わってきて、ようやく締結式に至り感無量。誘客、防災での2市2町の協定は全国的にも例がないことと思う。坂手港旅客ターミナルの改修も近くスタートする。締結式を機に持続可能な2200年に向けた基盤作りをおこなっていきたい」。(大江小豆島町長)
式終了後は、ジャンボフェリー㈱の加藤琢二会長、山神正義社長が、改めて参加者らの船内案内をした。