5月15日号
関東・関西の大都市に集中するデータセンターの地方分散の取り組みに対し、高性能なGPUクラウドサービスを展開する㈱ハイレゾ(東京都新宿区 志倉喜幸社長)が、中四国初の「AI開発用GPU専用データセンター」を設置するため、特別目的会社「ハイレゾ香川」を設立し、準備を進めてきた。
立地場所は、綾川町(廃校となった旧綾上中学校を利活用)および高松市「RISTかがわ((公財)かがわ産業支援財団)」の2カ所。
4月19日には、齋藤 健経済産業大臣が、同社の香川県内での「開発用GPU専用データセンター」設置に係る事業を「特定重要物資供給確保計画」として認定し、NEDOから「安定供給確保支援基金事業費助成金」として、77億円の助成を受けることが発表された。
これを受け、5月7日、香川県庁にて、ハイレゾ香川による「AI開発用GPU専用データセンター」の立地協定が、香川県、高松市、綾上町で締結された。
新しいデータセンターの立地に関する協定書への署名が、㈱ハイレゾ 志倉社長、池田県知事、大西高松市長、前田綾川町長の4名で執り行われた。
今回の誘致に取り組んできた、衆議院議員 平井卓也議員・瀬戸隆一議員など多くの関係者が参加。
池田知事は、まず協力頂いた各方面への感謝を述べ、「今回の誘致を契機としてAIの技術の発展を期待しています。高松市、綾川町と連携しながら、周辺企業の支援をしていきます」と挨拶。
志倉社長は、「(チャットGPTなどの)生成AI用のデータセンターが、地方に拠点を設置した例として、日本中から注目されることになる重要なプロジェクトで、やりがいもあります」と述べた。
また、2拠点それぞれGPUサーバーを100台ずつ設置し、今年10月以降の稼働を目指すという。綾川町(旧綾上中学校の体育館を使用)におよそ110億円、「RISEかがわ」におよそ100億円と、具体的な総投資額も発表された。
中四国初の高性能GPUサーバーを備えたAI開発拠点として計算資源を稼働させ、㈱ハイレゾの特徴である、「高付加価値かつ国内最安値ともいわれるGPUクラウドサービス」を展開する予定。
また、同社は、香川の拠点においてスタートアップ企業との連携や地域住民向けIT教室の開催などを計画しているという。
今回の誘致により、香川県における企業
のDX推進や雇用の創出など、地域経済の活性化への貢献が期待される。