ホーム香川のキーパーソン【喜代美山荘花樹海】 支配人 谷本好次氏

香川のキーパーソン

【喜代美山荘花樹海】 支配人 谷本好次氏

谷益美さん

業界キャリア40年の生粋ホテルマンが情熱を傾注する

 大卒後、東京の「ホテル高輪」で7年間勤務。リーガホテルゼスト高松では33年間勤めた。常務取締役総支配人を歴任。4月から花樹海の支配人として着任し、現在に至るまで約40年余りホテル業界一筋にキャリアを積んできた生粋のホテルマン。
 「ホテルであっても旅館であっても基本的にサービスの本質は同じですが、表現の仕方は旅館の方が徹底しているためキメ細かいサービスが必要になる。」と強調する。

 高松市西宝町の山腹に一際目立つ同旅館。宿泊のほか、宴会・法事、ブライダルも手掛ける大型旅館。屋上には瀬戸内海と高松市内を一望できる花樹海温泉「海と昴の湯」を完備し、スタッフも約60名が接客にあたる。お客を迎えると部屋までスタッフが丁寧に荷物を運ぶなど至れり尽くせり。出発の際も玄関まで荷物を持ち、最後は深々とお辞儀をして見送る。団体客には、お客の乗ったバスの前で見送るなど万全を期すサービスは徹底している。
 泊食分離が叫ばれる昨今、訪れる宿泊客は「一泊二食」が前提。料理は仲居が部屋まで持って行き、自分の部屋で食事をする人が多いという。しかし、「一番の魅力はなんと言ってもラウンジや宴会場からの展望。屋島も正面に一望できるこの抜群のロケーションの中で、夜景を楽しみながら食事をしてもらいたい。」と氏は胸の内を語る。むろん、部屋からの眺めも最高と笑顔で話す。食事は和食と洋食を用意するが、その多くは和食がメインになる。料理は地産地消を心がけた讃岐産の安全で旬の食材を使っており、その味は県下でもピカ一を誇る。
 近年、特に力を入れているのが5段階式「アンケート」。通常より評価が悪い場合は対応した担当者と徹底的に原因を追究して改善し、再発防止に努める。どんなに手間と時間がかかろうと、そのサービスの向上のためであれば努力は惜しまない。今後は泊食分離への改善で、合理化を図っていくことも視野に入れる。
 「スタッフが共通意識を持って、まとまりがなければいけない。一致団結して喜びも辛さも共有し、利益も分配して共有する。そのためには『輪』になって動かないと売上はついてこない。まだここに入って2ヶ月ではあるが、その方向にスタッフ全員が向いてくれるように頑張りたい」。と人生の総決算として情熱を傾注する。
 亜細亜大学卒。東京都出身。63歳。


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