【㈱マキタ】 代表取締役社長 槙田 裕さん
2年前に開催された株主総会にて、現会長より次の任期でバトンタッチする旨を伝えられ、経営感覚を磨きながら、この度就任。
就任時の心境を伺うと、社内の平均年齢が33歳という若さ溢れるパワーに満ちていたことと、業務の工夫・改善により、更なる飛躍の可能性を感じていたことから、不安よりも将来への期待が大きかったと語る。
「一人で物事を考えることは、範囲や可能性に限界が出てくるもの。社員一丸となり、多くの知識と経験を重ね合わせながら、功績を出せる社風を創り上げたい」
『和衷協力』をモットーとし、社員一人ひとりが同じベクトルに向くことの重要性を大切にしている。
就任以降、国内に留まらず海外の取引業者へも挨拶回りを行う行動力は、将来を担っていく責任者としての自覚、そして覚悟を感じさせる。
誠実で謙虚。その胸に秘める熱い想いは、船用ディーゼルエンジン製造を通して、激動化する海運マーケットへの挑戦心に燃えている。
「仕事は日々の勉強による知識の集積と思考力の鍛錬次第で道を切り開けるもの。自分で自分の限界を決めつけず、可能性を信じて前向きに進んでほしい」
と社員に期待を寄せる。
今後の抱負について、「〝50年続く会社づくり〟を常に意識している。造船業界は変動が激しい産業であるため、大きな発展よりも継続する事が大切。
数ある企業から当社を選んでくれた社員達が、定年で引退する時に『この会社に入社して良かった』と思ってもらえるように、発展と基盤強化のバランスを大切にしたい」
と抱負を述べた。
就任後、製造現場にコンサルタントを導入し、より生産性向上にむけた改善に努める。入社後から、「客観的な目線」で感じとってきた、〝生産性〟の質を着実に改善へ導いている。
趣味は、今までに59ヶ国に赴いたほどの旅行好き。
生態系に関心があり、ガラパゴス諸島、南極へ飛び立ったことが印象的だったと当時を振り返る。機会があれば、キューバ、中南米に行きたいと目を輝かす。
創業106年目を迎え、新たな時代を創世するホープの維新はここから始まる。
慶應義塾大学大学院経営管理研究科卒。32歳。