【香川銀行】 取締役本店営業部長兼宮脇町出張所所長 渡邉芳郎氏
あおぞら銀行高松支店長を歴任し香川へ、地方銀行に銀行のあるべき姿を見出す
リニューアルした本店ロビーのゆったりとした空間が「お客様に非常に好評です」と相好を崩す。
広島県出身の58歳。法政大学を卒業後、日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)入行。最初の赴任地が高松支店で、5年ほど勤務したのち、今度はあおぞら銀行の行名変更と共に平成13年に高松支店長として着任した。
4年半にわたり支店長として腕をふるったが、その後、名古屋支店に転勤となるも、まもなくして転職した先が香川銀行であった。実は社内結婚の奥さんが香川の人であったこと、高松で通算10年近く住んでいたこともあり、なじみが深いこともIターンしたきっかけとなった。
7年前に香川銀行に入行後は、営業店統括部次長からスタートし、事業サポート部部長を経て今治支店長を歴任した。「今治支店はとても面白い経験が出来るところで、船のこともいろいろ勉強させてもらいました。船舶業界やタオル業界の皆さんは、常に市況と直結した環境の中でいることから、東京の情報にとても敏感だったのが印象的だった」と振り返る。
直前には融資部長を経験。直属の上司であったのが現下村頭取であった。「とても多くを勉強をさせていただいた」。本店営業部長としては地域密着を旗印に、「地元のシェアを上げること。まずは率先垂範して取引先に伺い、資金ニーズを把握しながら、既存の取引先との強化も図っていく」ときっぱり。「責任は重い」と課せられた役割を自覚する。
銀行は地域密着であり、面でやっていく仕事。また銀行はサービス業であるとも。「地方銀行が銀行のあるべき姿。とてもやりがいがある」。
金融円滑化法以降の対応について、「行内に徹底するようにしていますし、一番大事なことと考えています。
また私募債発行については、取引先のステータスにつながるため今後、力を入れていきたい。そしてお客様サポートをしっかり行い、合わせてお客様に最大限のサービス提供による、CSの実現を目指したい」。
36年のキャリアを持つバンカー生活の集大成。やわらかな物腰の中にしっかりした芯の強さを醸し出す。家族を東京においての単身生活だが、高松で定着したい気持ちだ。
70周年を迎えた同行だが、まずはお客様への感謝の念で初心に返り業務にあたる決意だ。