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【高松信用金庫】理事長 大橋和夫氏

初の生え抜きの信金マンによるトップ登場は、OBや顧客からも快哉と激励の声が相次いだ。
日本銀行出身者が二代続いたが、内心はやはりプロパーを待望していることも判った。もちろん職員も同様だ。
「トップになることが夢ではなく、一つの目標になれば職員全体の能力の底上げにもなる。責任は格別重いものがあるのでお客様の声を聞きながら、何を求めているか把握していきたい」
やや早口ながら流暢に語る。
地元の名門高松商業高校卒業後、迷うことなく高松信金入りして40数年。
職員とともに苦楽を共にしてきたキャリアは、理事長としての一つの歴史でもある。その証拠に今回はOBや各界の人たちから熱い声援が送られた。
「今回図らずも財務基盤も安定しており、今後の舵取りはプロパーでやるべき」という蓮井氏の判断で大胆な登用抜擢が決まった。
年齢的には60歳ながらまだ若さを漲らせており、ファイターとしての面目は躍如たるものがある。
「現場で汗をかいた者が舵取りをする姿を職員に見せることで、モチベーションの向上にも繋げていきたい」
また「〝しんきん魂〟を心の中で培ってきた中で、それを更に成長させていきたい」と燃焼する熱い心。
「二代にわたる理事長が植え付けた日本銀行のすばらしい経営センスを生かしつつ、信金ならではの汗をかくことの大切さ、勢いを取り戻したい。

 

 激動の金融界の中で十分勝ち残っていける体制作りに腐心するばかりでなく、「現場における職員の喜びや辛さなど、長年培った現場力を目一杯発揮できる環境づくりにも神経を使いたい」と熱っぽく語る。
 「いままでトップとして担い続けてきた、たかしんのブランド力、信用力を傷付けることなく前進していきたい」
 「職員のことはすべて熟知しているため、そのキャリア、資質は如何に生かせるか、熟考しながら一つの大きな塊、パワーに変えていきたい」
 「現場力を持っていると言っても過去の武勇伝を語るのではなく、じっくり構えながらお客様の声を聞き、何を求めているかを把握していくことが重要」
 と言いながらも「蓮井氏の鋭い洞察力は参考になることも多かった」と述懐する。
 幸い今年高松信用金庫七十周年、令和元年という節目にあたり、理事長交代が実現できたことは、大きな進歩、発展にもつながる。
 香川県内の金融機関にとってもビッグニュースになった得難い収穫にもなったが、金融再編の時代に一つの目玉として注目される存在になったことは間違いない。


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