【オートモールジャパン㈱】代表取締役 西山彰一朗氏
昨年10月に先代から社長を引き継いだばかり。学卒後は地元の自動車ディーラーに勤務。営業を経験した。入社は8年前。西山巖現会長が一念発起して進めた新店舗移転事業に際して、「事業承継を考えているから手伝って」という誘いがきっかけだった。
35歳、大阪産業大学卒。整備士の資格は学生時代に取得。入社した当時はよく父親と仕事の事で議論がぶつかることもあったと話す。
ある時お客様から社長とケンカしたことを指摘された。中小企業家同友会の幹部の方で、「君の方が悪い、勉強不足だよ」と諭された。「そこから少しずつ仕事の気づきが生まれ、自分が変われたのでは」と当時を振り返る。
今では趣味が中小企業家同友会活動と語り日参する毎日だと言う。
「自分のことを周りも賛同してくれているという勝手な思い込み」から壁にぶち当たることもあったが、それも少しずつ埋めれてきた。
自身の結婚に続き、相次ぎ部下の結婚式に出席。そこでの挨拶で、社員の家族の存在が見えたことがターニングポイントになった。
中古車店では他に先駆け、社員の新卒採用に20年前から取り組み、「整備の職種でも直接、お客様とクルマを通した話をすることで、人間的な成長もしないと仕事は面白くならない。」が持論と話す。
社長業を進めていく上で心掛けていくことは、「社員・スタッフの誰もが永く働きたくなる会社づくり。業界的に10年スパンで考えると縮小傾向に向かうのは間違いなく、自動車の存在価値が見えづらくなってしまうかも」との危機感。
そんな環境になっても「スタッフを守っていくため事業の横幅を広げたい。そのために社員一人一人の人間的な成長を求めて行く」。
弁舌爽やかに語る若き新社長の存在は社内に活気をもたらしている。「スタッフの対応力に自信を持っています。メーカーの垣根を越えて新車の調達が出来ることから、お客様の生活に合わせた提案力は、メーカー系ディーラーに負けていないし、そこは更に磨きを掛けていく」と決意は固い。
新店舗は会長の肝いりで女性客の集客を重視した造りにし、女性客や家族連れを大きく増やしている。その西山巖会長は新たに始めた不動産事業に、今張り切っている最中。でもしばらくは新社長を後方で支援していく。