香西行政書士事務所 香西祐美さん
特別養護老人ホームと介護老人保健施設での勤務を経て結婚。以降は専業主婦として11年間、育児と家事に汗を流す日々を過ごした。
その後、「社会福祉士としてもう一度仕事をしたい」という思いを強めて地域包括支援センターに就職。権利擁護業務を経験する中で行政書士を志すようになり、令和3年度 行政書士試験に合格後、2022年4月に自身の事務所を開業した。
農地転用の手続きからマイナンバーカードの代理申請まで、様々な依頼を受けながら、『身近な街の法律家』として、事業者や地域住民の暮らしをサポートする役目を担っている。
「福祉の業務を通じて高齢者への知識が深められたことは、大きな資産になった」と振り返る。
この経験を活かすため、高齢者に関わる業務として〝成年後見制度〟を勉強した際には、成年後見制度の実状を目の当たりにしたとのこと。近年では、成年後見人等による不正事例も珍しくない。
「身近に信頼できる人がいるなら、万が一に備えて、その人に財産を適切に管理してもらえるよう任意後見契約書を作成しておくことがトラブルの防止につながる」と香西さんは話す。
「後見制度は知っているけれど、どのように備えればいいのかわからない」、「本当に信頼できる人と契約したい」という人々に向けた、〝任意後見制度〟の発信を己が使命とし、高齢者へのサポートを通じた社会貢献にも意欲的だ。
今後は高齢者施設でのセミナーや講座を通じ、任意後見制度についての必要性を発信することで、人々が自分らしく生きていけるよう、行政書士にしかできない支援に取り組んでいく。
また、仕事と家庭を両立している女性経営者のサポートにも積極的で、「女性だからこそ話しやすく、分かり合えることがあると思う。行政に関する手続きでサポートできることがあれば、気軽に相談してほしい」と、笑顔を見せた。
行政書士としての知見を活かし、誰もが幸せに生活できる社会を現在から未来へとつないでいけるよう、これからも社会貢献活動を進めていく。