【行政書士 まつい法務事務所】 松井初美さん
行政書士の業務と並行して“自分史”の制作にも関わっていきたい
小柄でチャーミング、おっとりとした語り口からは想像できないほど、パワフルな女性である。
難関とされる行政書士の試験を受けると決めてから僅か1年9カ月で合格。保険会社で働きながら、移動中の車内では携帯電話に録音した法令などを大音量で流し寸暇を惜しんで猛勉強。夜間・休日はもちろん、訪問先での待ち時間までも有効に使い、昨年、遂に念願の資格を手にした。推定三千時間の勉強がもたらした朗報でもあった。
「保険会社で平成17年に優績者として本社表彰を受けた。でも結果として、それが〝やりきった感〟に変わってしまった」と、栄誉に浸ることなく更なるステップアップの道を模索。「人とじっくり向き合い、深く関わってお役に立ちたい」という氏にとって、相続や遺言、各種許認可の手続き代理など、人生の〝未来を決める〟シーンに立ち会う行政書士の仕事は何よりも魅力的だった。
「保険営業では立ち入れない深い部分への関与は、つまりそれだけ責任も重いということ」と認識しており、「広く浅くではなく、一人の人の人生に最後まで深く関わり、心から信頼され、喜んでもらえるような行政書士を目指したい」と抱負を語る。
行政書士の守備範囲はかなり広いが、今の段階で専門分野を設けることはせず、様々な業務を受任する中で、長い目で本当にやり甲斐のある分野を見つけ出していく考えだ。
行政書士の仕事と並行して、これから事業化への思いを強くしているのが〝自分史〟の制作サポート。「書くことが大好き」であり、数年前には知己の生涯を一年かけて文章にしたため、周囲のすすめで出版社のコンテストに応募したところ、ノンフィクション部門で奨励賞を受賞。「山あり谷ありの人生。生きた証を活字に残すことで、言葉では伝えきれない〝想い〟をカタチにするお手伝いができれば」と張り切っている。
「最近はブログにはまってしまって」と、どんなに疲れていても〝書くこと〟には意欲満々。「日本中に仲間がいる感じで、視野が広がった。見ず知らずの方からコメントを頂いて、いつも元気と勇気をもらっていますよ」とニッコリ。
東かがわ市出身。旧徳島大学医学部附属学校を首席で卒業、当時の香川医大脳神経外科で看護師としてのキャリアも持つ異色の存在。モットーの「人生はどの地点からでも再スタートを切れる」を地で行く51歳の充実期。http://www.home8235.com/