【中庭住宅(株)】 代表取締役社長 中庭 公明さん
目指すは人生設計提案業、人材育成を強化し社員と共に歩んでいきたい
創業15年で県内大手の住宅ビルダーに築きあげた中庭護会長からバトンを受け、昨年12月に就任した。
公明氏は中庭ファミリー4人姉弟の長男。九州の大学を卒業後、平成11年に入社。1年目は内勤職、次に現場監督、営業職を経験する。その後役職も、次長、専務を経て昨年副社長に就任した。
中庭会長は、数年前から社長職を退くことを全社員の前で言明しており、公明氏も後継者としての重責を全うする決意を固めていた。
現場で生きる経営者としての根幹を学ぼうと、2006年から日本創造教育研究所で訓練を受けた。
そこでは多くの中小企業経営者や経営幹部と接点を持ち、後継問題や創業者の思いが直接感じ取れる貴重な体験もした。
「研修に参加する中で、先代以上の力を発揮していけるかなど様々なことを悩みました。
しかし私の会社には素晴らしい幹部社員がおり、社員一人一人の可能性を信じ合い、団結して共々に頑張って行きたい」と抱負を語った。
新社長として正式に社員や取引関係者の前に立ったのは今年1月4日の経営方針発表会である。
中庭会長のあとを受けて壇上にあがったが、今期の展望を発表する凛々しい姿があった。
家づくりにあたっては女性の意向を積極的に組み込み、一番長く家で過ごす奥様方より高い満足度を目指す。さらには人材育成の大切さを強調し、スキルアップのための投資も強力に行いたい意向も語った。
ハード面では現在本社社屋を改装中で、従来あった社長室を取り除き、お客様相談室にシフトする。
経営に対する考え方も、社の経営理念である「三つの志」は維持し「この原点は守り抜きます」と力強く述べた。
地域密着を徹底し、建てて頂いた一人一人のホームオーナー様を大切にしていく方針で昨年から始めた「35年アフターメンテナンス保証」も好評を頂いている。さらに営業職には住宅ローンアドバイザーの資格を推進。「目指すのは人生設計提案業です。これに尽きる」と語った。
若い頃から大の読書家として知られており、ジャンルを問わず愛読書は多い。一方で休日には趣味の大型バイクを走らせるなどアクティブな一面も持つ。32歳の青年社長の行動力に期待が集まる。