ホーム香川のキーパーソン【生活協同組合 コープかがわ】 理事長 木村 誠氏

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【生活協同組合 コープかがわ】 理事長 木村 誠氏

県民の暮らしの中でより役立つ存在のコープになりたい

「安全安心の食品供給が生協の使命だが、いまのコープかがわは県民の暮らしの中でどう役立っているのか。もう一度考え直さなければいけない時代になっている」

 協同組合のため利益だけを追求することはないが、供給高(売上高)の成長が望めない現在、トップとして危機感を強める。

 男性を対象とした家電品の職域生協として1966年に設立。現在のように生活者(主婦組合員)を対象としたスタイルに変更したのは1974年のこと。当時の共同購入は牛乳のみ、組合員400名ほどのスタートだった。今では組合員18万6千世帯という県下の約50%の世帯が加入する組合へと成長した。
 「共同購入は従来、生協の独壇場だったが、ネットスーパー等の競争相手が生まれ、従来のやり方ではきっと限界がくる。理事会には16名の組合員代表もおり、優れた意見やアイデアを提供して頂いている。多くの声をもっと事業に反映していきたい」組合員、地域の方々の意見を取り入れ、子育て・福祉支援のほか環境への取り組みも積極的に強化中だ。
 今年4月からは個人向け宅配支援制度における買い物支援サービスを拡充。子育て世帯やシニア、障がい者への宅配手数料の無料・割引を開始している。また県内の学童保育施設に対するおやつ商品の配達サービスを新たにスタートした。
 PB商品の充実が生協の特長だが、近年は農家と契約し産直野菜流通へも積極的に取り組む。週1回配達の共同購入では、毎日必要な生鮮食品をその都度手にできないという組合員の声が高まり、90年代に入り本格的に店舗展開へ乗り出した。
 「現在16店舗。組合員からの要望が強いエリアへは今後も進出する意向だが、オーバーストア状態の県内で焦った店舗展開は行わない。共同購入は供給高に占めるPB商品比率が高いが、店舗でのPB比率は30%程度と低く、独自性を強めるためにこの改善がひとつのテーマ。またコープ店舗と、他の食品スーパーと違いが見えにくくなってしまった。生協スーパーの独自性を表せる、親密感のある店づくりを進めたい」県内の世帯数は約39万。今年度は半数に近い組合員19万世帯突破、供給高211億円を目指す。
 1984年入協。配送センター、店舗などを経験し、2008年5月より現職。1960年11月11日生まれ。趣味は囲碁。


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