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香川のキーパーソン

【㈲はなや】 代表取締役社長 花澤良平氏

資産運用・資産形成の選択肢の一つとして金・プラチナの魅力を発信

 創業40年を超える老舗の舵を取る。当初はメガネ、時計などを中心に扱っていたが、国内の金の自由化の波に乗るべく、昭和56年に斯界をリードする田中貴金属の特約店となり、県内ではいち早く投資用としての金の売買をスタート。現在では取引量も格段に増え、同社の主業務として事業の柱にまで成長した。
 資産のリスクヘッジとして金、プラチナへの投資が注目されて久しいが、取引の活発な欧米やインド、中国などに比べると、国内での動きはまだ鈍く、逆に可能性が残された分野でもある。

 「金、プラチナは不測の事態が起こっても価値を失うことのない実物資産であり保険財。これらを資産の一部として持つことは、欧米では以前からポートフォリオの一つとして常識とされていた。国内ではまだまだ抵抗を感じる人が多いのも事実だが、資産運用、資産形成の選択肢の一つになるよう、その魅力を情報発信していきたい」と力を込める。
 金については、ここ最近は4000円台半ばから後半で安定しているものの、相場は〝生き物〟であり、常に世界の動向に目を光らせる日々。
 「原油産出国の中東情勢などもさることながら、例えばインドではモンスーンの吹き方によって農産物の出来が左右されるため、金の相場にも少なからず影響を及ぼす」と、政治的、経済的、社会的背景のみならず、自然現象にもアンテナを張り巡らせている。
 これまではどちらかと言うと年輩者の投資が中心だったが、最近では将来の年金問題やインフレなどを想定して、幅広い層の取引が顕著に。あわせて女性や若い世代の売買も増え、「子どもに資産としてプレゼントしたり、月々三千円から可能な積み立てプランで利用される方も増えてきた。お年玉で地金型金貨を買う小学生もいたりする」と裾野の拡大を実感する。
 一方で金より希少性の高いプラチナは、自動車の触媒など、化学や医療分野の最先端技術に使用。「価格変動リスクは金よりも大きいため、資産保全のみならず、投機対象としても注目されている」と現状を分析する。
 「今は貴金属の売買がメインになっているが、本来の宝飾品の販売も少しずつ盛り返していければ」と抱負。趣味のバンド活動(ベース)や、テニスでリフレッシュ。帝京大学卒、37歳。


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