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香川のキーパーソン

【観音寺信用金庫】 理事長 須田雅夫氏

百周年に向けて須田新体制が船出
来年には支店を新設し職員の奮起促す

 五年後に控える百周年に向け、第七代の理事長(組合長からは十代)として、舵取りを任された。6月の就任以来、持ち前の行動力で挨拶回りをこなす一方で、新体制の基本方針を次のように固めた。
 「安倍内閣が打ち出した〝まち・ひと・しごと創生〟で、地域金融機関の担う役割は、今まで以上に重要となる。その中で、当金庫では〝地域金融の円滑化・人材力強化・内部体制の強化構築〟の三つに取り組み、地域社会の発展に貢献していく」
 地域金融の円滑化では、課題解決型金融の実践やコンサルティング機能の強化を図り、創業支援、企業の経営革新や成長分野等への積極的な資金供給などに引き続き取り組む。人材力強化では、将来経営に参画できる女性幹部の育成も視野に入れる。内部体制の強化構築では、コーポレート・ガバナンスの深化、総代会などの活性化などを通じて、経営力を高めていく考えだ。三方針の中でも、重点を置くのが人材育成である。


【やまさきペットクリニック】 獣医師 院長 山﨑裕之氏

ペットに負担の少ない検査・治療を充実
積極的な異業種交流で自らを磨く

 犬、猫など小動物を専門とする獣医師であるが、その学びを深める一方で、積極的に異業種と関わり、刺激と成長を求めるどん欲さを魅力とする。
 香川県中小企業家同友会では今春、高松第6支部長に就任。「経営者ならではの悩みを共有でき、解決のヒントや向上心をもたらしてくれる大切な場」として、会員たちとのかけがいのない時間は、自らも輝く瞬間だ。
 また香川県高松東倫理法人会にも属し、「人の生きる道を学ばせてもらっている」と充実感。「獣医師の世界しか知らなかった自分にとって、異業種の方々と過ごす刺激的な時間は何よりの財産」と飾らず吐露する。
 この道を志したのは中学生の頃で、県職員として獣医師だった父の影響。父は公衆衛生部門で主に検査などを手掛けてきたが、自らは開業医として、小動物を専門とする生き方を選択。診察や手術をしたペットが元気になることで、その飼い主たちの幸せと、二つの喜びを享受できるからだ。


【キリンビールマーケティング㈱香川支社】 支社長 髙見秀樹氏

地域と一体感を持って
共に香川を盛り上げていきたい

 今年はキリングループにとって、今後の展開において重要な位置づけとなる年でもある。〝反転・攻勢〟〝再成長〟というキーワードで、反撃の狼煙をあげるべく全社的に燃えている。
 そんな中、末端を駆け巡る出先拠点の果たす役割も大きくなるが、前任の平井 努氏の後を受けて着任した。
 本社営業部などで、16年にわたる内勤を経ての辞令。予想外のことに内心は驚きつつも、「先入観を持たず、全く新しい舞台で挑戦できることは光栄。香川の皆さんに、フラッグシップの〝一番搾り〟をはじめ、キリンの様々な商品をシーンに応じて精一杯ご提案していきたい」と目を輝かせる。
 家族を神奈川に残して単身赴任。初めての地方勤務に多少の戸惑いはあるものの、「香川は気候も人柄も穏やか。また瀬戸内海の多島美には心から感動した」とお気に入りの様子で、「うどん県だけあって沢山うどんを食べる所があるので、うどん店だけでなく、製麺所なども回って本場さぬきうどんを堪能してみたい」とプライベートでも香川を満喫したい考えだ。


【坂出商工会議所】 会頭 新谷五十雄氏

39年の商議所活動の集大成
会員・坂出の発展に全力を捧げる

 「39年にわたる商議所活動の集大成として、会頭職を拝命した。会員のため、そして坂出の発展のために全力を尽くしたい」
 六期18年を務めた榊 久雪前会頭の下、副会頭として12年間学んだことは何よりの羅針盤となる。
 重点課題の一つである「坂出北インターチェンジのフルインター化(四国方面への出入口化)」は、物流・防災・観光における坂出・中讃地域の拠点性を高めるために不可欠の、会員・市民の悲願である。それだけに、市・県とともに成し遂げたいと語る。
 他にも、定住人口の増加、重点港湾坂出港の貨物量増、商店街の活性化など多くの課題に取り組む。そこで発揮されるのが、新谷カラーだ。
 「名称通り、会議所は会議をする場だ。課題毎に委員会を設け、役職に関係なく全議員が活発に議論できる円卓会議を実施し、意見形成をする。そして政策提言を行っていく」


【㈱COCOLO TOKIO】 代表取締役社長 開出 昭氏

業績は上々。その答えは社員にも徹底する「経営理念」にあった

 高松商業高校を卒業後、上京し国士舘大学政治経済学部に進学。卒業後は地元に貢献したいという思いが強まり、迷うことなく香川県へのUターンを決めた。
 はじめての就職先は地元の菓子問屋。営業職として約8年間研鑽を積み、高校時代の先輩が経営する企画会社へ転職。主に製薬会社の特許商品を全国各地に売り込むため、日本全国を寝る間も惜しんで、ひたすら走り回っていた。そんな氏が40歳になる頃、人生の転換期を迎えた。
 知人からの紹介が縁となり、香川県内で外食産業を企画・運営するぐり~ん企画に入社した。「新規事業立ち上げを計画している。片腕となって力を貸してほしい」との話。同社が今まさに保険代理業を始めようとしている時の出会いだった。
スタッフは3~4人でのスタート。保険の営業は初めてで、今までの商材より責任も重大。とにかく、当時の社長に鍛えられたという。