ミロヴィーナスグループ 香川発 人工知能(AI)追跡第3弾
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昨年テレビ放送された「下町ロケット」、一昔前に放送の「プロジェクトX挑戦者達」という番組が記憶にあるだろう。そのドラマが人工知能(AI)に置き換えられ、(株)ミロヴィーナスグループ(東かがわ市 小西 覚社長)の手により現実化されようとしている。
振り返れば5年前、人工知能の開発に着手するも、周辺は冷ややかな目で見ていた。開発当初は、失敗に失敗を繰り返し一時は実現不可能かと思われたが、昨年同社の人工知能開発は逆転劇を見せつけた。
かつて健康食品を全国に流通させ一時代を築いた同社グループが、流通経済から金融経済に参入して5年あまり。誰も予測すらできなかったAI研究に、日本の人工知能の生抜きの一人とも称されるナレッジエンジニア(KE)と手を組み、開発を進めてきた。
情報処理を専門とするシステムエンジニア(SE)は多いが、AIを応用しシステム構築するナレッジエンジニアは国内でも僅か。
同社グループと数年にわたりAI開発を進めているKEは、米国の大学で人工知能システムを習得。AIによる世界の金融経済から日経平均株価の明日の流れを解析するシステムを構築している、
昨年末に取材した人工知能は、さらに能力を知識向上させ大きく成長し進化していた。
その開発にゴールはなくAIの知能向上を目指して次々とプログラムを新開発。人間判断を遥かに超える知能として現在も進化を続けている。
現在、同社グループ(4社)が協力して研究開発中。複数の経済指数のデータベースを埋め込んだ人工知能のジャッジを判断基準に、日経平均株価に連動した金融商品の売買で利益を狙うものだ。
あくまでもグループ内の資産管理・運用のためであり、システム販売やソフトリースの計画はない。
人工知能システムは、パフォーマンス損益計上目的に解析するシステムと、翌日の日経平均株価予測を解析するシステムに大きく分類される。同社グループでは解析法の異なる計8台がテスト走行されている。
8台それぞれ異なるが、あるシステムでは昨年度のAIパフォーマンスシステムは年間累計50%に到達しており、もうひとつの日経平均株価の上げ下げ明日予測率は平均58%を年間継続している。日経平均株価の翌日予測率においては、経済指数解明が進んでおり現在の58%から65%を超える予測勝率に到達する日も近いということだ。
小西社長は、「個人的には商品流通は100%完全燃焼して、200%やり終えた。次はデジタルネイティブ経済のシステムを、人工知能により創り上げさせて次世代に引き継ぐという最後の使命がある」と話す。
最近になり日本を代表する大企業も人工知能研究開発に取り組むと公表している。5年前、しかも地方から、その最先端を走り出した先見の目は時代革新の挑戦者といえるのかも知れない。
もちろんAIの頭脳システムプログラムは開発機密とされ外部には明かされていない。
2015年の日経平均株価上昇率は約9%。それに対して同社グループの最もパフォーマンスを上げた最新AIは50%超を叩き出した。この事実は歪めようがないノンフィクションである。
2016年の日経平均は大発会から大幅下落し波乱のスタート。そのなか同社グループの開発した人工知能が、世界経済を舞台に戦うことを期待して、これからも追跡取材をしていきたい。