刑務所でつくられた家具や墓石など展示販売/高松刑務所で「四国矯正展」
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全国の刑務所内でつくられた製品を展示販売、受刑者の作業場なども一般公開する「四国矯正展」(高松矯正管区主催)が9月10日〜11日の二日間、高松刑務所(高松市松福町)であった。
矯正展は、「社会を明るくする運動」の一環。刑務所に収容される受刑者らが、日々の生活を通じて更生復帰に励む姿をパネルや写真をつかって紹介し、社会に矯正行政の理解と協力を得ようと毎年開催している。今年で20回目。初日は約二千五百名の来場があった。
期間中、会場には家具や漆器、革製の製品ほか、庵治石をつかった墓石等がズラリと並べられ、来場者は製品に直接手で触れるなどして品定め。「これ家に欲しい」と、特に小物製品は飛ぶように売れていた。売上金の一部は、犯罪被害者支援団体の活動費などにあてられる。
同市から足を運んだ会社員の男性は、「家具にしても墓石にしても、本当にキレイで上手につくられている。受刑者がこんなにも素晴らしい技術を持っているなんて」と、驚きを隠せない様子で話していた。
また、刑務所施設の見学では、受刑者らの作業場となる工場をはじめ、体育館や風呂場も自由に見て回れるよう公開。疑問に感じたことは近くの刑務官が丁寧に回答した。このほか、中央ステージでは、香川県警察音楽隊による吹奏楽などが催され会場は終日、多くのカップルや家族連れで賑わいをみせた。
高松刑務所の担当者は、「施設では受刑者が社会に復帰しようと頑張っている。だから出所したときは、温かく迎えてあげてほしい」と、胸のうちの思いを明かした。