ホーム更新情報経済ニュース

更新情報

「空の世界、魅力いっぱい」/ANAが新スタイルの航空教室、仏生山小

 ANAの現役パイロットやキャビンアテンダント(CA)、整備士らが特別講師となり、児童に空の世界を楽しく分かりやすく説明する体験型の航空教室が3月6日、高松市の仏生山小学校で開かれた。
 教室は、ANAグループが2017年10月から全国で開催している「ANA Blue Academy ミライつくーる」。自分の将来を考えはじめる小学5・6年生を対象にしたキャリア教育プログラムで、学校の授業の一環として実施している。
 児童らの思考力や判断力、表現力の育成に取り組める構成になっているのが特徴。ANAはこれまでも座学を中心とした航空教室を数多く開いてきたがこのたび、児童が協力して知恵を出し合い、自ら課題解決を考える「アクティブラーニング」を取り入れた。
 この日、9人の講師が各クラスに分かれ、6年の児童ら約70人が参加した。CAのクラスでは、「赤ちゃんを連れた利用客にどんな手伝いができるのか」というシンキングタイムになると、児童はグループになって話し合い、「毛布をかけてあげる」や「おもちゃを使って喜ばせる」などの案を次々と上げた。
 その一方、整備士のクラスでは、児童らが実際に飛行機に使われている部品を手に取り、工具をつかって分解。バラしたパーツ一つひとつに大きな傷がないかを念入りにチェックし、損傷があれば交換も。安全を第一に考える大切さを学んだ。
 整備士の仕事を体験した男子児童は、「(機体を)陰で多くの人が支えていることを知った。やり甲斐のある仕事でカッコイイ。将来、整備士を目指すのもいいなと思った」と笑顔で話していた。 


「犬猫の殺処分減らす絵本つくりたい」/小学生ら学生団体がクラウドで協力呼び掛け

 2017年4月に発足した、現在11人の小中高生らでつくる動物愛護の学生団体「ワンニャンピースマイル」が犬猫の殺処分を減らす絵本を作成しようと、インターネットから出資を募る「クラウドファンディング」に挑戦中。80万円を目標額に、3月23日まで協力を呼び掛けている。
 環境省のデータ(平成28年度)によると、香川県の犬の殺処分率は75%で全国ワースト1位。猫も下から数えたほうが早い。香川県は気候が良く、繁殖しやすい環境下にあることなどから、野良も多いとされている。
 「命の大切さや重さに、人間も動物もないはず」。
 同団体が立ち上がるキッカケをつくった高松市の小学6年生・中北愛葉さん。中北さんは生まれたときからずっと一緒に過ごしてきた愛犬シルバーを病気で亡くした。看病の末、息を引き取った。シルバーは3年間の闘病生活だったという。悲しくてしかたなかった。
 そのなかで飼い主のいない犬猫が次々と殺処分されているという現実を知った。いてもたってもいられず、はじめは友人と2人で動物の命の大切さを訴える手書きのチラシを配ってまわった。後、中北さんらに共感する仲間が集まり意気投合、「ワンニャンピースマイル」を結成した。
 現在の活動といえば、保護された犬猫の譲渡会に参加するほか、「動物の命の大切さ」をテーマにしたオリジナルのワークショップやこども劇場の開催、またラジオにも出演するなど多岐にわたる。中北さんの母親である葉子さんが同団体の活動を全面的にサポートしている。
 今回の絵本は、愛葉さんがシルバーとの別れで感じた実話を元に、命の大切さを伝える内容。挿絵は、同団体の活動に賛同した香川県出身の絵本作家・藤田ひおこさんがデザインする。愛葉さんは、「絵本を通じて親子で小さな命の大切さを考えてもらうキッカケにしたいです。どうか応援してください」と呼び掛けている。
 絵本づくりの支援は、クラウドファンディングサイト「FAAVO香川」をメインに受け付けている。金額は3千円~10万円までの6コースから選べるようになっており、出資額に応じて「活動報告書」や「子供たちからのお礼の手紙」、「今回の絵本」、「トートバッグ」などをお返し品として贈る。
 FAAVOサイトからの申込みは〈https://faavo.jp/kagawa/project/2504〉。このほかの申込み方法や問合わせ等は葉子さん携帯まで。TEL:090−5919−9902


「ブランドは経営者と現場の共通認識必要」 /クリエイター集団がマッチングイベント

 企業や個人事業主とクリエイターを引き合わせる、「瀬トBマッチング」と題したイベントが3月2日、高松市林町の香川産業頭脳化センタービルであった。
 イベントは地元香川で活躍する、高松工芸高校出身のデザイナーを中心に結成されたクリエイター団体「瀬ト内工芸ズ。」の主催。企業とデザイナーがつながるキッカケの場をつくろうと開かれたもので6回目。今回は午前と午後の二部構成で行われた。
 午前には約30人が参加。はじめに電通西日本の中田晃博氏を講師に迎えた講演会があり、ブランディングやマーケティングの考え方などを分かりやすく解説した。
 講演で中田氏は、ブランディングするメリットの一つに、カルビーのポテトチップスを例にあげ「息長く売れる」と説明する一方、現場のスタッフとエンドユーザーが一番近い距離にいることから、「経営者だけがブランディングを理解しているのでは難しい。逆も然り。例えば経営者とスタッフが同じ商品に対して、人に異なった価値を伝えていることがある」と指摘。ブランドがキチンと効果を発揮するために「まずは会社内部で商品価値の共通認識ができているかどうかがポイントになる」とした。
 その後、香川県内の企業とデザイナーが手を組んで開発したメンズグローブの紹介があったほか、7人のデザイナーと参加者が面談する相談会も行われた。


インターン実施企業50%超、売り手市場止まらず/「マイナビ就職EXPO」

 四国エリア最大規模の合同会社説明会「マイナビ就職EXPO 四国会場」が3月1日、高松市林町のサンメッセ香川で開かれた。この日を皮切りに、全国でも新卒の就職活動が本格的にはじまった。
 説明会は、総合情報サービス会社の㈱マイナビ(東京都千代田区 中川信行社長)が主催するもので、来年春に大学や短大、専門学校等を卒業予定の学生らを対象に毎年開催。今年は全国17エリアで行われる。
 同日、会場は大きく「理系」「文理総合」「高知企業」に区分けされ、所狭しと首都圏の大企業や四国の中小企業など約200社がブースを設けて出展した。ユニークな飾り付けで会社の魅力をアピールする企業も。大勢の学生が参加し、直接採用担当者に仕事内容や職場環境を確認するなどして熱心に情報収集に努めた。 
 今年の就活スケジュールについて、企業の広報活動(説明会等)の開始は3月1日以降、選考活動開始は6月1日以降で、3年連続同じ。人手不足を背景に、学生側が有利な「売り手市場」も続いている。
 地元香川県で働きたいという女子大学生(21歳)は、「早くに内定が取れても自分が納得する最後の最後まで就活を続けたい」と話す。今年はさらに売り手市場に拍車がかかる見通しだという。
 マイナビが調べたデータによると、2019年卒の採用活動は、「非常に厳しくなる」と「厳しくなる」の合計が73.3%(前年比16.5ポイント増)になったとし、7割以上の企業がより厳しくなる採用環境を予想。採用数も「増やす(18%)」が「減らす(9.3%)」を上回ったとしている。
 また、ミスマッチを防ぐのに有効とされる企業のインターンシップ実施率は56.7%(前年比5.0ポイント増)に上り、半数を超える結果に。実施する月については昨年同様、2月(64.7%、前年比9.4ポイント増)が最多。次に8月(57.1%、前年比9.5ポイント増)。プログラム一回あたりの企業の実施期間は、「1日(72.4%)」が最多で、比較的長期の「1週間程度」は27.3%、「2週間程度」は14.1%だった。
 一方で、学生も72.2%(前年比12.5ポイント増)がインターンシップを経験しているとし、早期から企業理解などに努めていると分析している。
 マイナビの担当者は、この超売り手市場から「企業間の競争は激しい。特に地方の企業は知名度を上げなければ雇用の確保が益々厳しくなる」と指摘。これに対し、同日出展した宿泊業の社長は「いかに学生と接触回数を増やせるかが勝負のカギになる」とみており、「(今日の)面談者には積極的に現地(ホテル)見学会を促している」と話していた。


香川県内の飲食業で初/「子育てサポート企業」に平井料理システム認定

 香川労働局(辻 知之局長)が1月26日、高松市の㈱平井料理システム(平井利彦社長)を「子育てサポート企業」として認定した。香川県内で32社目。特に認定基準をクリアするのが難しいとされる飲食業では初めてとなる。
 子育てサポート企業は、次世代育成支援対策推進法に基づき、仕事と子育てを両立する企業を認定するもの。厚生労働省の制度で、行動計画期間中に女性の有給育児休業等の取得率が75%以上など、10項目の基準を満たさなければいけない。昨年4月1日から認定基準が一部改正され、少しハードルが高くなっているが、認定を受ければ名刺などに認定マーク(愛称くるみん)を載せられる。
 同社では計画期間中、女性社員3人、男性社員2人が育児休業を取得(取得率は女100%、男16%)。この実績をつくったほか、小学校就学の始期に達するまで利用できる短時間勤務制度、社内アンケートを踏まえた短時間正社員制度を導入するなどの取り組みも行った。
 2月28日、認定通知書の交付式が同局局長室であり、辻局長から平井社長に認定書が手渡された。