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企業1割増えるも、学生3割減/秋の就職面接会 「かがわーくフェア」

 来年春卒業予定の大学生や短大生、専門学生らを対象にした合同就職面接会「かがわーくフェア」が高松市林町のサンメッセ香川で開かれ、採用担当者は学生らに仕事内容ほか、休日や残業についてもしっかり説明し、働きやすい職場であることをアピールした。
 面接会は香川労働局や香川県、高松商工会議所などが主催するもので、毎年3回開催。今年度はその2回目。
 この日、会場には香川県内をはじめとした企業約130社がブースを設けて出展し、学生ら80人超が参加した。
 主催者によると、昨年同時期と比較し、企業側は約1割増。業種別にみて、今回は製造業が41 社、卸・小売業が31社、医療福祉業が23社と、上位を占める結果に。
 一方で、学生側は内定出しが6月から解禁になったものの、すでに内定保持者も多くいるようで、約3割減。内定を持ちながらの就活続行組に加え、公務員試験の結果から、民間企業に方向転換を考えた学生らが集まったという見方もある。
 メーカーの採用担当者は、「内定を出しても本当に入社してもらえるか不安」とするなか、香川県内の大学に通う女子学生は、「まだ内定はないけど、一社もらっても納得いくまで(就活を)続けるつもり」と余裕をみせた。
 今後も売り手市場は続き、企業側はますます新卒採用が難しくなる見通しだという。


「赤い羽根共同募金運動」10月1日から全国一斉に/ドーム広場でセレモニー

 10月1日から平成29年度の「赤い羽根共同募金運動」が全国一斉にスタート。この開始に合わせ同日、高松丸亀町壱番街前ドーム広場でオープニングセレモニーが開かれた。
 地域福祉の推進を目的とする「赤い羽根共同募金運動」は、昭和22年に創設され今年で70周年。これまでの寄付金は、障がい者や高齢者の施設整備ほか、東日本大震災や熊本地震などにも役立てられている。
 今年度の共同募金運動は、「じぶんの町を良くするしくみ。」をメインテーマとして全国一斉に展開。期間は10月1日から来年3月31日までとし、実施主体である(社福)香川県共同募金会(高松市福岡町 八木壮一郎会長)では、二億七五〇三万円(前年度は二億七七一八万円)を目標額に定めている。
 セレモニーには、浜田恵造知事や大西秀人高松市長をはじめとした関係者ら約60人が参加した。最初にANA客室乗務員の岡内真衣子さん(香川県出身)が「地域づくりに貢献してきた赤い羽根共同募金運動が、今後も力強く展開されることを願っております」と、加藤勝信厚生労働大臣からのメッセージを読み上げ、浜田知事に伝達。
 その後、高松保育園の園児たちが浜田知事と大西市長、石田雄士会長(高松市共同募金委員会)、八木会長の4人の胸元にそれぞれ「赤い羽根」をつけたほか、ANA高松支店の中島 浩支店長から八木会長に、この一年間で集まった寄付金の贈呈も行われた。
 セレモニーに続き、参加者は募金箱を持ち、商店街の通行人らに寄付の協力を呼び掛けた。街頭募金活動は、今年12月まで香川県下の市や町にあるスーパーやJR駅、福祉会館などでも順次実施する予定。


10月1日から最低賃金766円に引き上げ/高松駅前で街頭キャンペーン

 全国で地域別最低賃金が改定されるなか、香川県は10月1日から766円に。これを受け10月2日、香川地方最低賃金審議会の松浦明治会長や、香川労働局の辻 知之局長をはじめとした関係者ら約20人が高松駅前で街頭キャンペーンを行い、通勤者らに「最低賃金766円」をPRするチラシを折り込んだポケットティッシュ約600個を配り、周知を促した。
 香川労働局によると、平成28年度(平成28年10月1日改定)の香川県最低賃金は742円。中央最低賃金審議会から示された目安(香川県+24円)を参考に、香川地方最低賃金審議会が慎重に審議を重ねたうえで24円(3.23%)の引き上げを答申、これを受け、香川労働局長が決定した。
 香川県の最低賃金は平成15年度以降毎年上昇していて、平成29年度の「766円」は、最低賃金が時給で決まるようになった平成14年度以降、最高額。この引き上げで影響が出るとされる労働者の割合は6.6%。人数にして2万5251人。香川労働局は、「改定された最低賃金額を広く香川県民に知ってもらい、履行確保を図っていくことが必要」と話している。
 参考までに、平成29年度の全国の最低賃金において、最高額は958円(東京)、最低額は737円(高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)。


「全国育樹祭」開催を前に木製ベンチ40脚寄贈/県庁で贈呈式

 香川県森林組合連合会と農林中央金庫高松支店が10月3日、今年11月19日に満濃池森林公園(まんのう町)で開かれる「第41回全国育樹祭」の式典会場でつかう木製ベンチ40脚を、香川県に寄贈した。
 香川県産材の魅力を感じてもらおうと、このたび贈られたベンチは、香川県産ヒノキでつくられた幅2mの4人掛けで、一般参加者用。式典会場に設置する約900脚の木製ベンチの一部として利用し、育樹祭が終わった後は、香川県内の公共施設で活用する予定。
 この日、県庁で贈呈式があり、同連合会の木村 薫代表理事会長と、同支店の髙山 景支店長が出席。香川県環境森林部の中村貴紀部長に目録が手渡された。中村部長は、「末永く県民の皆さんの目の届くところに置いておくことができれば」と話した。


高松の商店街、ICT導入でインバウンド対応/免税一括カウンターなど

 香川県内で増加する外国人観光客の消費喚起や利便性向上を図るため、高松市の丸亀町商店街と兵庫町商店街でICT(情報通信技術)を活用した新事業がはじまった。丸亀町商店街はスマホアプリとパスポートをつかって手続きを行う免税一括カウンター、兵庫町商店街は多言語機能を搭載した観光サイネージなどを各所に設置し、インバウンド(訪日外国人客)に対応する。
 まず丸亀町商店街では、訪日外国人が専用アプリをダウンロードしたスマホをつかって同組合加盟店で合計五千円以上の買い物を決済すると、セルフ式の免税カウンターで手続きが行える。そこに設置してある機器にスマホとパスポートをかざせば、免税品の合計金額が自動計算されるという簡単な仕組み。
 五千円以上は、加盟店での買い物を組み合わせた合計額でもかまわない。対象店は2店舗からスタートし、順次10店舗にまで拡大させる方針としている。
 カウンターは中国銀行高松支店のすぐ北側にあり、表に「おへんろぼ」と名付けたご当地ペッパーが英語や中国語、韓国語などで誘導する。実証期間は10月1日〜来年1月31日とし、翌2月以降、本格運用開始を目指す。
 次に兵庫町商店街では、ICカード内のチップにパスポート情報等を取り込める端末機や、6言語(日本語、英語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語、タイ語)の表示に対応した観光情報デジタルサイネージを、同商店街やJRホテルクレメント高松、高松駅などに設置。2つは連動していて、個人情報を登録したICカードをサイネージにかざせば、優先言語に切り替わるようになっている。
 このほか、観光スタンプラリー端末、多言語翻訳端末、国際決済端末の機器も、同商店街の一部店舗などに設置。これもサイネージ同様、ICカードを端末にかざせば、言語の切り替えができる。実施期間は平成34年3月31日まで。
 9月29日、高松丸亀町壱番街前ドーム広場で合同記者発表があり、古川康造理事長(高松丸亀町商店街振興組合)と、田村光博理事長(高松兵庫町商店街振興組合)をはじめとした関係者らが出席。
 あいさつで古川理事長は、「(免税カウンターで)商店主の売上に結びつけば」、田村理事長は、外国人観光客に向けて「高松が快適で楽しく過ごしてもらえる場所になれば」と、それぞれ期待を述べた。