特別仕様のベビーシューズ、ブータン王子に寄贈/ツタエル尾田美和子代表が知事訪問
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伝統工芸のプロデュース会社「tsutaeru(ツタエル)」(高松市屋島西町)を展開する尾田美和子代表が昨年12月22日、在東京ブータン王国名誉総領事館(東京都千代田区)を通じてブータン王国の王子に、西陣織を使用した特別デザインのベビーシューズを贈呈。これを報告しようと尾田代表が2月16日、県庁に赴き、浜田恵造知事のもとを訪ねた。
同社は2016年4月、三豊市三野町のベビーシューズメーカー「丸栄㈱」(亀井良二社長)と協力し、西陣織とベビーシューズを組み合わせた、赤ちゃんが生まれてはじめて履く靴「ファーストシューズ(お初履き)」を開発。普段は七宝柄のブルーとピンクの2色で、サイズは12㎝に統一。東京をはじめ主要都市の百貨店ほか、インターネットで販売している。
幸せの国・ブータン王国では織物文化が盛んなうえ、2月生まれの王子には、世界中から縁起の良い贈り物が届けられる。そのなかで昨年2月5日、同国第5代国王に王子が誕生した。これらタイミングも重なったことから、「西陣織とモノづくり企業の技術を世界にも」と考えた尾田社長が同領事館に懇願。昨年12月22日、帝国ホテル東京(東京都千代田区)で、来日した在インドブータン王国・ナムゲル大使にシューズを手渡した。この後、同大使から王子へ贈られる形に。
王子に贈ったシューズは、プレミアム感満載の金糸をふんだんにつかって同国を象徴する「龍」を西陣織で表現。デザインは、世界遺産の龍を描く画家・塩谷榮一さんが手掛け、生地は西陣の老舗織屋に依頼した。
サイズは、通常より大きめの13㎝。亀井社長は、「今回の特別シューズは、日本人赤ちゃん711人の足の形を測定して足型をつくった。おそらく王子にもフィットしているはず。そこには自信がある」としている。
県庁に赴いた日、尾田代表が特別シューズを持ち込み、浜田知事に靴の特徴ほか、贈呈の経緯などを説明した。浜田知事は、シューズを手に取って確認しつつ、「これからの活躍にも大いに期待したい」とエール。尾田代表は、「全国的に有名な西陣織をキーワードに、香川県のモノづくり企業の素晴らしい技術をもっと前面に出していければ」とコメントした。