無農薬の柿の葉1トン収穫、秋頃おいしい「粉茶」に/柿茶製造の生化学研究所
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無農薬の柿の葉をつかったお茶(登録商標:柿茶)を製造販売する㈲生化学研究所(坂出市江尻町 井上信忠社長)が7月10日と11日の2日間、坂出市府中町の「四手池」付近にある、2ヶ所の果樹園(柿畑)に広がる柿の木(約150本分)から、概ね1トンの柿の葉を収穫した。これを原料に商品に変え、今年秋頃にも県下のお土産売り場などで販売する見通しだ。
来年5月で70周年を迎える同社のお茶はノンカフェイン。老若男女問わず、誰でも安心して飲める健康茶として知られる。ペットボトルやティーバッグ、サッと湯に溶けるまろやかな味わいが特徴の「粉茶」などが主力商品。
もともと柿の葉は徳島県つるぎ町の契約農家から仕入れていたが、増産が必要に。「香川県産にもこだわりたい」として一昨年、耕作放棄地になっていた府中町の(富有柿の)果樹園を、(公財)香川県農地機構を通じて10年間借り受けた。柿の葉の収穫は昨年から行っている。
10日は地元農家や移住者、同社のスタッフなど25人が参加。手分けして木から枝をちぎり、要領よく枝と葉を分別した。収穫された柿の葉は品質を保つため、冷蔵車で本社工場(江尻町)に運び込み、その日のうちに乾燥させた。
この2日間で収穫した柿の葉は粉砕し、すべて「粉茶」に変える。価格は30袋・1800円(税別)。今年秋頃を目処に、高松市の「栗林庵」や「春日水神市場」などで売り出す。
今後、同社はさらに香川県内の耕作放棄地を借り受けし、5年後には年間収穫量を5倍(5トン)にまで増やしたい考え。果樹園の再生と香川県産に重きを置く一方で、柿畑の草刈りや管理、収穫などの作業を引き受けてくれる人を募り、雇用創出にも努めたいとしている。