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渡辺氏「競合よく調べてみて」/営業テクを授ける研修、参加者「気付き」続々

 (一社)香川県中小企業診断士協会(高松市林町 山下益明会長)が2月2日、サンポートホール高松(高松市サンポート)の会議室で営業テクニックを授ける一日研修を実施。参加した企業経営者や一般社員らはワークシートをつかって自身の性格を分析したり、マーケティング手法を学ぶなどして各自各社の売上アップにつながる策を考えた。
 講師を務めたのは高松市の経営コンサル会社・ワタナベコンサルティング代表の渡辺日菜子さん(中小企業診断士)。同協会会員の渡辺さんは、トップダウンよりも「ボトムアップ」を重視して(企業の)売上拡大を図るコンサルスタイル。営業社員のモチベーションアップなどを得意としている。
 この日のメーンテーマは「自己実現を自社の営業で叶える〜心理学に基づいた営業活動のテクニック〜」。午後の研修で渡辺さんは、20の質問項目から自身のタイプ(性格)を弾き出す自己分析手法を紹介。また、特に意識する競合他社の経営理念や売上規模、従業員数を書き込むワークでは、参加者のペンが止まる姿も。渡辺さんは「この点、実は意外と知らなかったりするもの」とし、自社との違いを比較する際には重要なファクターになり得ることを示した。
 このほか、市場を開拓するために効果的とされるマーケティング手法「STPマーケティング」の仕組みも解説。参加者は半年後を目処に「(自分が新たに)売りたい顧客は誰か」、「(その市場に)どんな商品を販売したいか」等を具体的に考えた後、ペアになって意見交換するなどした。
 一日の振り返りで、企業経営者は「今後のビジョンがみえてきた。さっそく社員と共有したい」と大満足。一般社員も「まだまだ自分に出来ていないことが明確に分かって良かった。明日からでも実践したい」と気持ちを新たにしていた。


高松市内で「SDGs」の企業向け研修/参加者、カードゲームで協調性学ぶ

 今、全国的に関心度が高まってきているSDGs(エスディージーズ)。「香川県でも取り組むべき課題」として立ち上がった「SDGs四国88(槌谷真紀代表)」は1月31日夜、カードをつかってエスディージーズが体感できる研修を三井住友海上(高松市古新町)の会議室で開催。参加した企業担当者ら40人は、(カード)ゲームを通じて協調性の大切さを学んだ。
 エスディージーズは、日本語で「持続可能な開発目標」のこと。ここには世界各国で起こる様々な問題を、世界中の皆で協力し解決していく17の国際目標(と169のターゲット)が定められている。17の項目には「貧困」や「環境問題」などがテーマとして掲げられており、2030年までの達成を目標にしている。
 この日ファシリテーターを務めた渡邉芳彦さんは冒頭、持続可能な開発に「『経済成長』『環境保護』『社会的包摂』の3つの実現と調和が重要」と説明。ゲーム前、「この3つのバランスを意識することが全員の課題」としたうえで、個々の達成目標が書かれたオリジナルカードを配布した。
 参加者はペアになってゲームを開始。各々の目標クリアに向けて、他ペアに協力を仰ぐことは自由。「2030年に望む世界」をテーマに、前半では「経済成長」のみ極端に伸びたが、後半には他ペアとの協力が顕著となり「環境保護」「社会的包摂」も大きく伸ばせる結果に。ゲームの振り返りで、あるチームからは「前半は自分の目標ばかりに気を取られたが、後半では自然と協力を考えることができた」とする意見がでた。
 終わりに渡邉さんは、「一人ひとりが世界を変える起点であるということ。まずは自分自身ができることからやってみるべき」と示した。


四国の日本公庫6支店が女性活躍テーマのアワード/最優秀賞に初の宇和島支店

 日本政策金融公庫(以下、日本公庫)の四国内6支店が一堂に会し、女性活躍推進をテーマにした各々の取組みを競う大会「四国ブロックアワード」が1月22日、日本公庫高松支店(高松市寿町 和田めぐみ支店長)であり、最優秀賞に宇和島支店が選ばれた。
 アワードは女性活躍のほか、職場環境向上にもつなげようと日本公庫が毎年開催しているもので今年8回目。全国10ブロックに分けて行われる地方予選で最優秀賞を獲得すれば、本店(東京都千代田区)で競う全国大会行きの切符を手にすることができる。
 この日、「四国地区拠点支店」として初めから全国行きが決まっている高松支店をはじめ松山支店、徳島支店、高知支店、新居浜支店、宇和島支店の6支店が参加した。四国ブロック地域委員長の和田支店長が挨拶した後、各支店の担当者らが6分の持ち時間で独自の取組みをプレゼンテーション。高松支店は、香川県の女性活躍推進施策「かがわ女性キラサポ宣言登録制度」を実施する企業を対象にした融資を実行したほか、香川労働局と働き方改革に係る連携協定を結んだことなどを報告した。
 日本公庫の役員らによる審査の結果、最優秀賞は宇和島支店に決まり、和田支店長から表彰状が手渡された。
 四国地区で初の最優秀賞に選ばれた宇和島支店は、広報活動の充実に向けて地元の新聞社と意見交換会を実施したことや、宇和島市役所が立ち上げた「高校生まちづくり課」のプロジェクトに積極参加していることなどを紹介した。
 今後、高松支店と宇和島支店は2月15日、四国ブロックの代表として全国大会に出場する。


香川県中小企業団体中央会が新春交流会/講演会に経済ジャーナリストの須田慎一郎氏

 県内の協同組合等で構成する香川県中小企業団体中央会(国東照正会長)が1月21日夕、高松市木太町の高松国際ホテルで新春交流会を開催。この日出席した組合員ら約150人は、更なる地域の振興発展に向けて決意を新たにした。
 はじめに国東会長が「中小企業団体唯一の専門支援機関として、組合等の連携強化や組織化による創業支援、新分野に進出する中小企組合支援など国・県の中小企業施策に沿った各種事業を、より一層積極的に推進していく」とあいさつ。その後の歓談で、参加者は各業界の現況や動向などについて互いの意見を交わしていた。
 交流会前には新春講演会があり、今年は数多くのテレビ番組に出演する経済ジャーナリスト・須田慎一郎氏が登壇した。「いま起こっていること、これから起こること」と題したテーマで講演に立った須田氏は「今の時代、もうアベノミクスは通用しない」と指摘し、これに変わる政策として「一億総活躍社会(の実現)」を列挙。「世帯収入をあげていくためにも女性、特に主婦層の活躍が必要になってくる」と強調した。
 また今年10月に予定されている消費増税については、「もう国の予算に(引き上げ幅の)2%が組み込まれている。延期の可能性はほぼない」と示した。


インバウンドや女性活躍がテーマ/高松市内で男女共同参画フォーラム

 男女共同参画フォーラム「ダイバーシティの未来〜インバウンド推進と女性活躍〜」が1月19日、かがわ国際会議場(高松市サンポート)で開かれた。基調講演にタイ・バンコクの比護千春社長(㈱コリ企画)を招いたほか、企業・団体の代表者4氏によるパネルディスカッションを企画。比護社長はインバウンド(訪日外国人客)について「外国人の特性を把握したうえで受け入れ体制を考えることが大事」など、現地の情報をもとに持論を展開した。
 フォーラムは香川県の主催。香川県各種女性団体協議会(竹内麗子会長)が企画・運営にあたった。
 この日、会場には一般者らなど約230が参加。はじめに竹内会長が国内の少子高齢化を指摘したうえで「インバウンドはこれからの大きなテーマ。今日の内容を皆様の本業にフィードバックしていただければ幸い」とあいさつした。
 タイから香川県に旅行者を送り込む誘客支援活動を行っているコリ企画。「インバウンドを支える女性の輝き!」と題した演目で基調講演に立った比護社長は冒頭、タイ人の個人旅行者や団体旅行者などの特徴を示し、「それぞれ市場(目的)に合わせた情報提供とインフラ整備が必要」と説明。また、インバウンドに求められる重要なファクターの一つに「おもてなし」を列挙した際は、「この点、香川県はズバ抜けている」と高く評価していた。
 これに続き、人見訓嘉社長(㈲CONERI)がコーディネーターを務めるパネルディスカッションには渡部哲也社長(高松空港ビル㈱)、坂田千代子代表幹事((一社)徳島経済同友会)、阿部有香社長(㈱穴吹トラベル)、綾田裕次郎頭取(㈱百十四銀行)の4氏が登壇。各々の観点からインバウンドへの対応や女性の活躍に向けた取り組みなどについて紹介した。