四国のクルーズ寄港回数が過去最高の見込み、四国地方整備局が検討会で報告
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四国地方整備局が3月20日、高松サンポート合同庁舎で開かれた会合で、今年の四国のクルーズ船寄港回数が過去最高の見込みとなる速報値を発表。この日、出席者らと今後の誘致に向けた取組み策などを申し合わせた。
同局の発表によると、昨年の四国におけるクルーズ船の寄港回数は、過去最高の実績93回(前年比1.66倍)であったのに対し、今年はそれを大幅に上回る、29回も増えた122回(同1.31倍)になる見込みとしている。
特に大三島(今治市)の宮浦港に31回(昨年0回)、直島の宮浦港に14回(同6回)寄港することが決まっており、これらが数値を高く引き上げた模様。高知港が最多の33回となる。
その主要因として昨年10月に就航したクルーズ客船「ガンツウ」を列挙。今年2月の実績としては、すでにこのガンツウが大三島と直島の宮浦港に各々2回ずつ、計4回(昨年同月0回)寄港している。
また、香川県内の寄港予定数をみると、宮浦港ほか、高松港に13回(昨年13回)、坂出港1回(同1回)、小豆島の内海港4回(同5回)となっている。
ただし、これらの速報値はあくまで寄港予定が確定している数値の計上となっていて、今後の誘致活動次第でさらに増える可能性があるとしている。
この日、開かれた会合は「四国における瀬戸内海クルーズ振興検討会」。検討会は、香川と愛媛の港湾に寄港するクルーズ船の回数が瀬戸内海沿岸の他港(広島港・宇野港)と比較し、少ない状況にあるとして同局が昨年5月に設置。商工会議所や観光、交通の関係者ほか、香川県や愛媛県、四国運輸局などの行政機関らで構成されている。
3回目となる今回は、検討会のメンバーら約30人が出席。クルーズ振興における近年の動向が報告されたほか、高松港と坂出港、松山港への寄港促進に向けた今後の課題や対応策などが話し合われた。