ある企業の幕引き
高松市内で長い業歴のある鮮魚水産物の卸店が、このほど静かに店をクローズした。
卸を多方面にわたってやっていたので、後継者へつなぐのに大分苦労したものの、きれいに幕を閉めた。
夫人の死去により生きがいをなくしたこと、ご自身も高齢のため継続していく意志が弱くなり閉める決断をしたもののようだ。
それにしてもあっけない幕引きだった。
それなりの貢献度はあってもあとを継ぐ人がいない。
他社へ売却するのも面倒だ。
一代で終わる事業もかなり多い。
他にもそんな話を聞くが、営々とした努力で築き上げた事業も、本人が続ける意思を失えばそれで終わりとなってしまう。
誠にあっけないが他に打つ手も見当たらない。
30年か40年の儚い寿命といえるが、一抹の寂しさを感じる。