「神山の奇跡」から考える。大南信也氏の講演会開催
地方の人口減少が問題となっている中、様々な取り組みで人口増加へ導いたNPO法人グリーンバレー理事長の大南信也氏による講演会が1月26日に旧善通寺偕行社(善通寺市)にて開催された。
同氏は1953年徳島県神山町生まれ。米国スタンフォード大学院修了後に帰郷し、家業の建設業を営むが、公共事業だけでは過疎を食い止められないとの想いから、仲間とともに「住民主導のまちづくり」を実践。
04年にNPO法人グリーンバレーを設立し、自分たちの町に必要になる職人や起業家、芸術家をピンポイントで逆指名する「ワーク・イン・レジデンス」などのプロジェクトを始動した。モノではなく人がベースの仕組みづくりを目指し、多様性あふれる人材が集う創造地域『せかいのかみやまづくり』を実践している。
講演では、若い世代の人たちが神山町でどのように新しいビジネスを展開していったかの様子と、農林業のみに頼らないバランスの取れた接続可能な地域づくりの取り組みについて語り、首都圏とは違った魅力ある地方創生への活動を公開した。
講演後の質疑応答では、善通寺をいかに活性化していくか想いを持った熱意ある質問が飛び交い、会場の熱が上がっていた。
新しい働きかたや暮らしかたを編み出した同氏の取り組みを、国内全体に浸透さすことで地方創生のツールに繋がってくることに期待ができる。