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学生有利変わらず、売り手市場続く/春の合同企業説明会 「かがわーくフェア」

 来年3月に大学や短大、専門学校等を卒業予定の学生らを対象にした合同企業説明会「かがわーくフェア」が3月8日、高松市林町のサンメッセ香川で開かれた。
 説明会は、香川労働局や県などが主催するもので、県内就職の促進や県内事業所の人材確保を支援しようと毎年3回開催している。今回は3月1日、次年度卒業予定者らの就職活動が本格化して以降、県内で大規模な説明会となる。 
 同日、会場には県内に就業場所を構える企業183社がブースを設けて出展。採用担当者が仕事内容をはじめ、学生も関心の高い「働きやすい職場環境」であることを積極的にアピールしていた。
 今回、既卒や中途採用希望者らを含めた求職者254人が参加。このうち、190人が次年度卒業予定者で、昨年の同時期に比べて約120人のマイナス。香川労働局の担当者も「(次年度卒業予定者は)想定よりもはるかに少ない」と話している。
 今年の就活スケジュールについて、企業の広報活動(説明会等)の開始は3月1日以降、選考活動の開始は6月1日以降で、3年連続同じ。昨今の人手不足を背景に、学生側が有利な「売り手市場」も続いている。
 ある採用担当者は、「なかなか(学生に)ブースに来てもらえない」と肩を落とす一方で、岡山県の短大に通う女子学生は、「事前に何社か調べて良いなと思う企業が出展していたので会場に足を運んだ。それ以外は見ていない」とする意見が出る。これを踏まえると、企業側は説明会開催前の早くから学生に魅力を売り込み、興味を示してもらう必要がありそうだ。そうしなければ、当日の目的である面談が叶いにくい状況をつくる傾向も。
 また、地元の大学に通う男子学生は、「第一希望の会社から早々に内々定を貰っても、もっと自分に合った会社があるかもしれない。就活期間をフルに活用したい」と意気込む声もあった。
 この「超売り手市場」から、各企業は例年よりも厳しさを増した短期決戦が予想される。


「空の世界、魅力いっぱい」/ANAが新スタイルの航空教室、仏生山小

 ANAの現役パイロットやキャビンアテンダント(CA)、整備士らが特別講師となり、児童に空の世界を楽しく分かりやすく説明する体験型の航空教室が3月6日、高松市の仏生山小学校で開かれた。
 教室は、ANAグループが2017年10月から全国で開催している「ANA Blue Academy ミライつくーる」。自分の将来を考えはじめる小学5・6年生を対象にしたキャリア教育プログラムで、学校の授業の一環として実施している。
 児童らの思考力や判断力、表現力の育成に取り組める構成になっているのが特徴。ANAはこれまでも座学を中心とした航空教室を数多く開いてきたがこのたび、児童が協力して知恵を出し合い、自ら課題解決を考える「アクティブラーニング」を取り入れた。
 この日、9人の講師が各クラスに分かれ、6年の児童ら約70人が参加した。CAのクラスでは、「赤ちゃんを連れた利用客にどんな手伝いができるのか」というシンキングタイムになると、児童はグループになって話し合い、「毛布をかけてあげる」や「おもちゃを使って喜ばせる」などの案を次々と上げた。
 その一方、整備士のクラスでは、児童らが実際に飛行機に使われている部品を手に取り、工具をつかって分解。バラしたパーツ一つひとつに大きな傷がないかを念入りにチェックし、損傷があれば交換も。安全を第一に考える大切さを学んだ。
 整備士の仕事を体験した男子児童は、「(機体を)陰で多くの人が支えていることを知った。やり甲斐のある仕事でカッコイイ。将来、整備士を目指すのもいいなと思った」と笑顔で話していた。 


カタログギフト「香川べっぴんさん」/県産品ブランド向上に期待

 香川県と(一財)かがわ県産品振興機構は、カタログギフト大手・リンベル㈱(東京都 東海林秀典社長)と連携し、香川自慢の品々が満載のカタログギフト「香川べっぴんさん」を開発。玉藻コース・紫雲コースの2コース展開にて、3月7日より販売を開始した。
 同日、販売開始にあたりオープニングイベントが㈱高松三越(高松市 辻村 武社長)エントランスロビーにて開催された。
 同カタログギフトは、香川県産品のブランド力と認知度向上を図るため、(一財)かがわ県産品振興機構による事業の一環として作製されたもので、カタログギフトの製作および運営をリンベル㈱が担う。
 掲載している食品や工芸品は全て香川県産品で、観光施設などで利用できる体験商品も用意されている。また、カタログには各商品の紹介のほか、香川県の観光や文化、モノ作りについての特集頁が掲載されており、受け取った人に香川の魅力が伝わるカタログとなっている。
 式典には浜田知事、東海林社長、辻村社長等が出席した。
 浜田知事は「より多くの方にカタログギフトを手にとってもらい、結婚式の引き出物や内祝、お中元。お歳暮、法人の皆様の各種記念品として活用して頂ければ幸い」
 と、挨拶を述べた。
 シリーズ概要は、玉藻コース 3,800円(税別 本体:3,000円/システム料:800円)、60頁、59点掲載。紫雲コース 5,800円(税別 本体:5,000円/システム料:800円)、60頁、63点掲載。
 取扱いはリンベル直営のカタログギフト専門店の他、県内の百貨店、量販店、かがわ物産館・栗林庵などで順次販売。
 販売目標は年間で5,000万円を目指す。



「犬猫の殺処分減らす絵本つくりたい」/小学生ら学生団体がクラウドで協力呼び掛け

 2017年4月に発足した、現在11人の小中高生らでつくる動物愛護の学生団体「ワンニャンピースマイル」が犬猫の殺処分を減らす絵本を作成しようと、インターネットから出資を募る「クラウドファンディング」に挑戦中。80万円を目標額に、3月23日まで協力を呼び掛けている。
 環境省のデータ(平成28年度)によると、香川県の犬の殺処分率は75%で全国ワースト1位。猫も下から数えたほうが早い。香川県は気候が良く、繁殖しやすい環境下にあることなどから、野良も多いとされている。
 「命の大切さや重さに、人間も動物もないはず」。
 同団体が立ち上がるキッカケをつくった高松市の小学6年生・中北愛葉さん。中北さんは生まれたときからずっと一緒に過ごしてきた愛犬シルバーを病気で亡くした。看病の末、息を引き取った。シルバーは3年間の闘病生活だったという。悲しくてしかたなかった。
 そのなかで飼い主のいない犬猫が次々と殺処分されているという現実を知った。いてもたってもいられず、はじめは友人と2人で動物の命の大切さを訴える手書きのチラシを配ってまわった。後、中北さんらに共感する仲間が集まり意気投合、「ワンニャンピースマイル」を結成した。
 現在の活動といえば、保護された犬猫の譲渡会に参加するほか、「動物の命の大切さ」をテーマにしたオリジナルのワークショップやこども劇場の開催、またラジオにも出演するなど多岐にわたる。中北さんの母親である葉子さんが同団体の活動を全面的にサポートしている。
 今回の絵本は、愛葉さんがシルバーとの別れで感じた実話を元に、命の大切さを伝える内容。挿絵は、同団体の活動に賛同した香川県出身の絵本作家・藤田ひおこさんがデザインする。愛葉さんは、「絵本を通じて親子で小さな命の大切さを考えてもらうキッカケにしたいです。どうか応援してください」と呼び掛けている。
 絵本づくりの支援は、クラウドファンディングサイト「FAAVO香川」をメインに受け付けている。金額は3千円~10万円までの6コースから選べるようになっており、出資額に応じて「活動報告書」や「子供たちからのお礼の手紙」、「今回の絵本」、「トートバッグ」などをお返し品として贈る。
 FAAVOサイトからの申込みは〈https://faavo.jp/kagawa/project/2504〉。このほかの申込み方法や問合わせ等は葉子さん携帯まで。TEL:090−5919−9902


「ブランドは経営者と現場の共通認識必要」 /クリエイター集団がマッチングイベント

 企業や個人事業主とクリエイターを引き合わせる、「瀬トBマッチング」と題したイベントが3月2日、高松市林町の香川産業頭脳化センタービルであった。
 イベントは地元香川で活躍する、高松工芸高校出身のデザイナーを中心に結成されたクリエイター団体「瀬ト内工芸ズ。」の主催。企業とデザイナーがつながるキッカケの場をつくろうと開かれたもので6回目。今回は午前と午後の二部構成で行われた。
 午前には約30人が参加。はじめに電通西日本の中田晃博氏を講師に迎えた講演会があり、ブランディングやマーケティングの考え方などを分かりやすく解説した。
 講演で中田氏は、ブランディングするメリットの一つに、カルビーのポテトチップスを例にあげ「息長く売れる」と説明する一方、現場のスタッフとエンドユーザーが一番近い距離にいることから、「経営者だけがブランディングを理解しているのでは難しい。逆も然り。例えば経営者とスタッフが同じ商品に対して、人に異なった価値を伝えていることがある」と指摘。ブランドがキチンと効果を発揮するために「まずは会社内部で商品価値の共通認識ができているかどうかがポイントになる」とした。
 その後、香川県内の企業とデザイナーが手を組んで開発したメンズグローブの紹介があったほか、7人のデザイナーと参加者が面談する相談会も行われた。